「お隣の天使様」冊子付き特装版第3弾は、5.5巻以降の購入特典をはじめとする、これまで公開されたショートストーリーから集めた57編を収録。総ページ数はボリュームたっぷりの250p超。SS冊子のイラストは待望の「天使風」をテーマに描き下ろし! さらにそのイラストを題材にした著者書き下ろしの短編を収録。
周と真昼が付き合って初めての夏から、二年生終わりのホワイトデーまで、種々のエピソードを集めたファン必携の短編集&SS冊子。
これは、甘くて焦れったい、恋の物語――。
二年生編ラストの短編集。
周くん、すっかり料理男子になる。あんなにズボラで怠惰だったのに随分と立派になって。真昼ママの教育の賜物ですな。
料理に目覚めて凝り始めるのが煮卵の味付けと言うのも、タマゴスキーの彼らしくていい。でもちょっと可愛いのがズルい。周は辛いのが苦手なので、料理男子定番のカレーの調合にハマる危険がないのもいいね。あれは沼の深さも金銭面も周囲の引き度も危険な代物なので。
あと、周くんに一つ言っておきたいことが。君のオフの日の過ごし方、十分にストイックだからね。これでストイックじゃないとか言われたら、世の学生たちが息苦しくて窒息死するわ。
一方の真昼さん。今回はどこか色っぽかった。
天使様のあててんのよいただきました! 周の顔w もっと喜んで!
極めつけは「お互いだけが知る相手」の85頁の挿絵。ああ、これは襲いますね。類稀なる精神力で自制している周がチュー以上の行為に及ぶのも致し方なし。作中でお互いによく言い合っているけど、無自覚でこういう顔するのはいけないと思います。
短編集恒例の周以外の視点はもう一組のバカップルが印象的。
樹と千歳。お互いに抱える黒い気持ちと、それに対する自己嫌悪。メインの二人が清廉かつストイックで、天上界でイチャイチャしてる感じなので、二人の人間らしさにむしろなんだか安心してしまう。
次回から三年生編か。そういえば11巻の終わりは弟らしき人物が出てくる衝撃のラストだった。あとがき読むまで忘れてた。最終話で小雪さんがちらっと語った親たちの事情が絡んでくるのかしら?
SS冊子は5.5巻から11巻までの店舗特典などを集めたショートストーリー集。
8.5巻にも小冊子付いてなかった?と思ったら、8.5巻のは書き下ろしファンタジー短編集だった。
5.5巻や6巻辺りのSSには付き合い始めのエピソードがあって今だと新鮮……な気もしないでもないけど、今とあまり変わらないような気もする不思議な感覚。付き合う前から夫婦みたいだったからねえ。
好きなエピソードをいくつかピックアップ。
「いつか名乗るもの」真昼が周の電話に出るベタな名字ネタ。ベタだからこそ善き。
「報酬は二人の笑顔」クリスマスツリーの飾りつけに夢中な真昼。何かに夢中になると子供っぽくなるのがかわいい。
「さだめが二人を分かつその時まで」買い物中エリンギを親子に見立ててしょーもない話をする二人。この二人でもこんなおバカな話するんだなーと逆に感心してしまった。
あとは、お疲れ周が真昼に甘える話が多い。ある程度理性を削らないと甘えられないとは難儀な性格である。











