いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



第95回甲子園 第2日目

第1試合
聖光学院(福島) 4−3 愛工大名電(愛知)


聖光学院が後半に相手エースをとらえて逆転勝ち。
名電はまた初戦敗退。無駄バントで相手にアウトを献上する野球はもう止めた方が(^^; 選手が窮屈に野球している様に見えてしょうがない。



第2試合
熊本工(熊本) 3−2 鳥取城北鳥取


熊本工がなんとか逃げ切り勝ち。
序盤3回を1点ずつでしのぎ切り後半反撃と、どちらかといえば鳥取城北ペースの試合だったが、熊工エース山下が踏ん張った。無四球が立派。



第3試合
大分商(大分) 2−8 修徳(東東京)


6回二番森田の一振りで流れを変えた修徳が鮮やかに逆転勝ち。
この試合の印象=クリアアサヒ。タイアップでないアルコールのCMソングを応援に使うのは斬新ね。



第4試合
常総学院(茨城) 6−0 北照南北海道


常総学院、スコア以上の快勝。大技小技で効率よく点を取っていく姿は流石強豪校。
おや、夏に勝てないチームがここにも。牽制死やバントミスなど自滅していたらそりゃ勝てん。

「睦笠神社と神さまじゃない人たち」深沢仁(このライトノベルがすごい!文庫)

睦笠神社と神さまじゃない人たち (このライトノベルがすごい! 文庫)
睦笠神社と神さまじゃない人たち (このライトノベルがすごい! 文庫)

高校一年生の冬基は、睦笠神社の神主である祖父と二人、神事をこなしつつ平穏な日々を送っていた。そんなある日、冬基は弱ったイタチを助けたのだが……。「我は、天と混沌の者である! 我のことはライと呼ぶがいい!」――イタチは謎の美少女ライへと変化、神社に居座ってしまう。美少女の登場と共に息を潜めていた物の怪たちが暗躍を始め、奇妙な事件が起こり始める……。日常に紛れ込んだ物の怪たちとの、ちょっと不思議な新シリーズ、開幕!


相変わらず独特な雰囲気を醸し出す作家さんだなあ。
全体的に薄暗いイメージで話は切ないのにどこか落ち着く。アメリカで銃、高校生で裏社会、神社で妖怪(今作)と、これまで全く違った題材の作品なのに変わらず独自の色がある。そして今回は神社という舞台とその空気が非常によく合っていた。
話の内容は、表紙の美幼女(イタチ)と陽気で可愛くて幼馴染み、彼女たちを愛でて萌える話。かと思いきや、どちらかといえば反対、彼女たちと一緒に危うい主人公・冬基を見守る物語。
幼い頃に両親を亡くしたことが原因で妖(あやかし)の好む気をまとい、感情に乏しい存在感も薄い冬基。そんな頼もしさとは無縁の存在の割に面倒事に自分から首を突っ込んでいく性質なので、ハラハラ感がかなり強い。さらに、ストーリーも話数を重ねるごとに危険度を増していき……。
残念ながら冬基に大きな変化はないが、一気に緊張感から解放される安堵感と、彼のために頑張った二人の少女の笑顔で読後感はなかなか。
続きがあるなら、冬基が感情を取り戻していく様子を見守ってみたい。