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「魔法少女育成計画 16人の日常」遠藤浅蜊(このライトノベルがすごい!文庫)

魔法少女育成計画 16人の日常 (このライトノベルがすごい! 文庫)
魔法少女育成計画 16人の日常 (このライトノベルがすごい! 文庫)

シリーズ第一作『魔法少女育成計画』に登場する、16人の可憐な魔法少女達が躍動するショートエピソード集が登場! 彼女達の平穏な日常風景から、意外な一面や人間関係、ゲームが始まる前に起きていた出来事などなど、作中では描かれなかったストーリーが満載! アニメから『魔法少女育成計画』に入った人も安心して読める、16人の少女達の魅力にぐぐっと迫る一冊です!

なるほどなるほど。
魔法少女たちは実はこんなにいい子たちなんだぜ!ってところを見せておいて、アニメを視た時の悲惨さや憤りを強めようっていうコンセプトの作品ですね。ネタバレメーター?誰も気にしないでしょ。1巻本編だけでも報われなくて居た堪れない気分になる魔法少女のキャラの掘り下げは嬉しいような悲しいような。亜子とか珠とかね……たまらないな。流石、悪趣味にかけては右に出るものがいない作者だ(誉め言葉のつもり)
まあ一部のクズはよりクズに映っていただけだけど。メアリはもう選ばれた基準からして酷い。選んだファヴさんのセンスに痺れない憧れない○ね(直球) 
純粋に面白かったのは一話目「女騎士の孤独な戦い ディレクターズカット版」
思春期男子特有の悩みに苦しめられるラ・ピュセルの煩悩炸裂の様子と、的外れなのに最後の最後だけ的確で無慈悲なアドバイスをするスノーホワイトが笑える。
次点でやっぱりゲテモノばかりだと再認識させられる「アニメ化の条件」と真面目で頓珍漢な「インタビュー・ウィズ・スイムスイム」が良かった。
最も意外だったのがシスター・ナナとヴェズ・ウィンタープリズンの馴れ初めを描いた「サークルの王子様」。
ナナが予想外に普通の女子だった。もっと頭がお花畑な人かと思ってた。それにタチとネコが思ってたのと反対っぽい。
延期になった本編QUEENSは12月予定。業界はいい加減アニメ化に合わせて作家に無理させるのを止めろ。