いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



「オルキヌス4 稲朽深弦の調停生活」鳥羽徹(GA文庫)

オルキヌス4 稲朽深弦の調停生活 (GA文庫)
オルキヌス4 稲朽深弦の調停生活 (GA文庫 と 2-4)

秋永壱里、帰還――!?
調停員協会による壱里調停員の失踪を疑う追及を、のらりくらりとかわし続け、疲れ果てて事務所に帰り着いた深弦。そんな彼女の前に現れたのは、秋永壱里調停員その人だった!?
「今までどこに居たんですか? 誰にも行き先を告げずにどこかへ行っちゃうなんて」
「残念だけど、それには答えられない。なぜなら私は記憶喪失だからね!」
「え、ギャグ?」
「いやいや、マジでマジで」
懸案事項もこれで解決かと思いきや、壱里の挙動はどこかおかしくて……? はたして深弦の調停生活は、どうなってしまうのか!?


え? 終わり?
本編読む前に著者紹介で終わりを知って愕然。GA文庫で一番好きなシリーズだったのにorz


そんなわけで、ついに壱里調停員登場?な最終話。
やっぱりいいわ、この漫才会話と前のめりになるくらい前向きな姿勢が。それに主だったオルカ達が総出演が最終話らしく、また問題解決はみんなの助けを借りてというのが深弦らしくて良かった。ラストシーンには若干打ち切り臭はするが、満足度の高い綺麗な最終話。
でも、それよりも良かったのが巻末収録の短編。これがこのシリーズらしさを凝縮したようで面白い。
笑いに特化させたりハートフルな話にしたり、一話一ネタ形式で行けばいくらでも続けられそう。そう思うとここで終わりなのが重ね重ね残念。
全4巻、どれも大いに笑えて少し心温まる素敵な物語だった。非常に心残りだけど終わってしまったものはしょうがない。作者の次回作に期待しよう。