翼の帰る処(ところ)〈3(上)〉歌われぬ約束 (幻狼ファンタジアノベルス S 1-5)

望んでもいないのに四大貴族の一角《黒狼公》に出世してしまったヤエトだったが、その隠居願望と病弱さはかわらぬまま。どこで倒れたのか気がついたら、皇女のいる北嶺国で看病されている始末だった。そんな折、ヤエトは、前の《黒狼公》妃であった、皇妹から「復縁」を提案される。激しく動揺するヤエトに追い打ちをかけるかのように、宿敵・北方蛮族の使節が北嶺国を突然訪れ、相互和平のため人質交換を要求し……。
何この可愛いの。家にも一つ欲しい・・・冬になったらだけどw
そんな激しく癒し系のシロバの雛たちで和みつつ始まった3巻は・・・相変わらずでいらっしゃるw
ま〜た、いっぱい背負い込んで。
あちこちから問題が山積される様子には同情を禁じえないが、それを一つとして無視できないヤエトの性格にも問題があるよね。この調子だと内心でぼやいている「知るかボケ」なんて死んでも口には出せそうにないね。まあ、その生真面目さこそがヤエトの、そしてこの作品の魅力なんだけど。そんな訳で今回も他人の苦労でニヤニヤしてしまった。ごめんヤエト。
もう一つの魅力である会話のほうは、皇女とヤエトの会話の内容が濃くて嬉しい。
好意の表し方の下手な皇女と、のらりくらりとかわすことだけは上手いヤエトの会話は何度読んでも面白い。皇女本人はヤキモキしてるだろうけど。でも、その様子が見え隠れしているところがまた可愛らしいのよね。もちろんこっちでもニヤニヤしました。ごめんなさいミムウェ様。
今回はルーギンの出番が少なめでトリオ漫才(違 がほんのちょっとしかなかったので、次は皇女をからかいヤエトに茶々を入れるルーギンの活躍?も読みたいな。
とんでもないところで終わっているのだけど、次は1年後!? まあいつまででも待ちますが。
すでに下巻でヤエトが半死半生の状態で北嶺に戻る姿が目に浮かんでおります。