いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



「銀の河のガーディアン2」三浦良(富士見ファンタジア文庫)

銀の河のガーディアン2 (富士見ファンタジア文庫)
銀の河のガーディアン2 (富士見ファンタジア文庫)

「何かきな臭い部隊だが、上手くやろう」
新部隊の隊長カンの言葉にラリエナは早くも嫌な予感が当たったことを自覚していた。先に起こった『機甲杖』強奪事件をきっかけにラリエナとセーヤは新設された部隊へ着任した。
彼女たち以外にも“趣味人”の整備士カブラギ、自称“土属性”の元近衛隊のキャクレー、転移士のミルといった個性的な面々が配属される。新部隊の不安を感じる少女ラリエナだがセーヤは、
「やりたいことが分かっているなら、どこだろうと問題ないよ」といつも通りの鉄面皮ぶり。そんなとき惑星ザザで叛乱が勃発し、魔術師コンビへ現地調査の任務が下される!


説明の多さとか少々展開の強引なところはあるものの、やっぱり戦闘は一味違う。
今回は主人公のセーヤ君がやってくれました。
自分の力量をしっかり把握して戦闘に望む冷静さ、予想外の出来事にも動じない精神力(というか性格だけどねw)、相手のパターンや心理を読んでからの攻撃。機甲杖や魔術のビジュアル的に派手なものに頼らず、人と人との駆け引きが楽しめる戦闘は面白い。
ただ、一番美味しいところを持っていったのはまたしてもカンだったけどw
本当に好きだ、このおっさんキャラ。
普段はずぼら、長いものには巻かれる中間管理職。普通は少年向けの小説に活躍の場なんてなさそうなキャラなのに、やる時はやる男、しかもやたらと頭の切れる姿が不思議とかっこいい。これも一つのギャップ萌えかねw
次は他のメンバーの活躍が読みたい。キャラは濃かったのに一瞬しか見せ場がなかったキャクレーとか、もっと活躍してくれないかな。