四十代の主婦・手島苑子は、交通事故で入院する羽目に。夫と子供たちのためにやって来たハウスキーパーは、なんとぶたのぬいぐるみだった! 心優しき中年男・山崎ぶたぶたは、スーパー家政夫にして名探偵。家族につきまとう怪しげな老人、不審な電話……苑子の事件にも疑惑が!? ぶたぶたが事件解決へと乗り出してゆく。家族の絆を温かく描く傑作ファンタジー。
今回のぶたぶたさんは家政夫。要するに「家政夫は見た」もしくは「家政夫はぶた」ってことか。
この時期に(昨年末発売)家政婦と言えば当然……流行りとかそういうところとは縁遠いシリーズだと思っていたのでちょっとびっくり。
まあ、中身はいつも通りなんだけど。家政夫だろうと関係なくぶたぶたさんの癒し成分は相変わらず。彼の姿に対する色々な反応を見るのは、このシリーズ共通にして最大の楽しみだよね。
また、母の怪我やぶたぶたさんの働きに感化されて自分を見直す息子と娘も、ハートフルなぶたぶたシリーズらしくて良かった。
ただ、事件の顛末のせいで読後感はよろしくない。
事件を起こした人物の言い分は理解はしたけど納得はできない。ネタバレ→息子が婚期を逃したのは自分のせいという負い目もあって息子の結婚の心配をするのは分かる。でもなんでそれが他人様の家庭を破壊してでもっていう発想になるんだろう? う〜ん。
そんなわけでぶたぶたさんいしては珍しく後味がよくない話だった。
