メグの元に、ラプトアからの短期留学生だった“新人君”の出した手紙が届く。手紙の内容について一人思い悩むメグ。思い切ってリリアに相談してみることに──「むむ? メグ宛のラブレター?」「似てるけど……、ちょっと違う」「見ていいの?」「うん。でも、絶対誰にも言わないでね」──相談の結果、手紙の内容について、セロンに確認してみることにしたメグ。
例年にない大雪が降る中、新学期が始まり、部室へと集まる新聞部のいつものメンバー。手紙の内容を相談するメグ。しかしそれが、新聞部を巻き込んでの「大変なこと」に発展してしまうとは──!
『メグセロ』シリーズついに完結。ラストを飾る黒星紅白しのイラストにも超注目!
メグとセロンの最終巻にして十年続いたアリソンシリーズの最終巻。
かつては世界を平和に導いたり国家の陰謀を防いだり、『メグとセロン』になってからもそれなりに大きな事件に関わることが多かったので、どんな事件に巻き込まれるのかと思っていたら……まさかまさかの昼ドラ風味。
一般人(お金持ちだけど)な二人らしいというか、新聞部らしいというか。おかげでメグとセロン、特にメグの心の内がよく分かる話になっていたのが良かった。
なにがどう良かったかというと、すれ違う二人、なのにヤキモキ感0%。だってメグさんったらヤキモチを妬く女の子のそのものだったんだもの。これをニヤニヤせずに読めますかっての。
セロンの方は、最後なのに凹みまくってて影が薄かった中盤までは、ラストはナイトな姿と純情男子の最大限の勇気は見せてもらえたからいいかな。
で、迎えた第十章。サブタイトルはこういう意味か! メグの考え方はぶっ飛んでるけど、幸せなら万事OK。ビバ大団円。お幸せに!としか言い様がない。
全て読み終わってから見開きの口絵を見直したらと、何とも言えない感慨が押し寄せた。
もう一冊オールスター〜美しき蛇足〜(期待大)が出るらしいので、シリーズを懐古するのはその時にしよう。
