いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



「聖剣の刀鍛冶14」三浦勇雄(MF文庫J)

聖剣の刀鍛冶14 (MF文庫J)
聖剣の刀鍛冶14 (MF文庫J)

都市を捨て、炎を上げて流れる溶岩の河向こう、ブレア火山の麓で迎撃の陣を組んだセシリーたち騎士団。しかしすでに都市を蹂躙せんと侵攻した帝政列集国はシーグフリードの振るう魔剣エヴァドニの力で溶岩を越え、進撃を止めることがない。そして遂に、都市騎士団と帝政列集国戦士団は、激しい剣戟を交わす乱戦に突入する。ルークが、ハンニバルが、ヒルダが、それぞれに己の剣のみで、魔剣を手にする敵と斬り結ぶ。そして、いまだ聖剣として覚醒しないアリアを手に、最前線に立つセシリーは――!? 壮烈な最終決戦の火蓋が切られる最新巻!!


ついに来た最終か……ん?
はい、終わりませんでしたー。いやまあ、あらすじの「最新刊」と本の薄さでなんとなくわかってた。


そんなわけで今度こそラス前14巻は、魔剣と人外が主戦力な帝政列集国の怒涛の進撃を耐え凌ぐ独立都市の戦士たちの図。
テーマは「それぞれの戦い」。ヒルダがかつての主人イライザ・ヴァに牙をむいたり、ハンニバルが因縁の相手と勝負したりと、都市側主要メンバーの激戦の様子が描かれる。
ここまで来たら小細工は要らないとばかりに、王道中の王道を進むストーリーが熱い、熱い。
中でも燃えたのがルークの戦い。シリーズ後半は目のこともあって戦いの場に居なかったルークの久々の活躍に胸が躍る。でも案の定限界突破で無茶をするのは、前と同じでセシリーと一緒。やっぱり似た者夫婦だな。
さあ、前座・脇役たちのエピソードは終わった。アリアの問題がようやく好転に向かい、正真正銘のラスボスも登場した。主役の暴れる舞台は整った。次こそ最終巻。
……だとは思うんだけど、ヴァルバニル出てきたばっかで本当に終われるんだろうか? 本が薄かったら“また”の可能性大だねw