いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



「エンド・アステリズム なぜその機械と少年は彼女が不動で宇宙の中心であると考えたか」下村智恵理(スーパーダッシュ文庫)

エンド・アステリズム なぜその機械と少年は彼女が不動で、宇宙の中心であると考えたか (エンド・アステリズムシリーズ) (スーパーダッシュ文庫)
エンド・アステリズム なぜその機械と少年は彼女が不動で、宇宙の中心であると考えたか (集英社スーパーダッシュ文庫 し 9-1)

潤相五雁(うるそう・いかり)は全てを投げ出して家を出た。ただ何となく、しかし招かれるかのように。たどり着いた場所で、五雁は金髪の少女・七星茉莉衣(ななほし・まりい)と出会う。彼女はあらかじめ全てを知り、出会いは必然だったかのように彼を待っていた。
それと同時に、東京に突如として現れた巨大な黒い機械の獣。五雁たちを招き寄せた<リジェンタイル>という存在が、対抗しうる唯一の手段で、この宇宙と世界と人類を守るための最後の希望だった。全てを見晴らす世界の中心、不確かな意識に眠る確かな中心を、七星茉莉衣は見せてくれると言う。記憶にない過去、共に戦う仲間たち、はじめて知る恋の味、それらは果たして本物なのか、嘘なのか。五雁はそれを知るために戦いに出る――。

第11回SD小説新人賞優秀賞受賞作。




読み終わった時の率直な感想は「やっと終わった」。読み切るのしんどかった。



以下酷評


とりあえず主人公は精神科行って精神安定剤を処方してもらって来てください。躁鬱は立派な病気です。
と、言いたくなるくらい主人公のキャラが安定していない。感情の起伏とか言うレベルではなく、浮いてる時と沈んでる時は完全に別人。いじめられっ子で大きなトラウマを抱えてる人間がこんなにはしゃげるものなんだろうか? 鬱キャラなら鬱キャラでもいいからちゃんとキャラ付けしてくれないと読み難いことこの上ない。まあ、読みづらいのは終始一貫説明過多ってのもあるけど。
また、内容が思いっきりエヴァのリスペクトのセカイ系ってのもアレなのに、洋楽や洋書の薀蓄をちょくちょく入れてしまうあたりが本物くさい。中二病はネタにするか突き抜けるかしないと、痛いだけの文章になるいい例。本人はスタイリッシュ(死語)だと思って書いてんだろうなー……。
最後まで読んでも何を言いたかったのかよく分からず、楽しめるポイントが一切無かった。唯一笑えたのがイラストレーターのコメントっていうね。
どこが“優秀”賞だったのか選考委員に問いたい。