いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



「氷結鏡界のエデン11 最終双剣―ユミエル・ノイズ―」細音啓(富士見ファンタジア文庫)

氷結鏡界のエデン11 最終双剣‐ユミエル・ノイズ‐ (富士見ファンタジア文庫)
氷結鏡界のエデン11  最終双剣‐ユミエル・ノイズ‐ (富士見ファンタジア文庫)

天結宮に突如として出現した幽玄種の群れ。護士が、巫女が、千年獅が、そして皇姫自らが戦線に立つという総力戦のさなか、奇妙な情報が走る――巫女ユミィが“ふたり”いる!? 戦場にありがちな、ただの情報錯綜なのか、それとも・……。
真偽を確かめるべく、塔を駆け上がるシェルティス。だが、時を同じくして、浮遊大陸全土に“何か”が重く響き渡り、不自然な振動が塔をゆらす。塔の最上階、シェルティスの前に立つ異篇卿イグニドは驚くべき事実を告げる。
「氷結結界を維持する鍵、今それは私の手の中にあります」
あるべき世界を選択する、重層世界ファンタジー


一途にシェルティスを想う気持ちと仲間への信愛から見える優しさ。プロローグの使い方や後半の展開。前回の終わり方から考えるとかなり意外ユミィの扱いの軽さ。
どこをどう読んでもイグニドがメインヒロインの様なんだが、いいのか?
未だにユミィがどういう存在なのかがよく分かってないのもあって(イグニド曰く虚像らしいが)、どちらに感情移入していいのか戸惑っている。今までの積み重ねがあるからユミィを応援したいけど、シェルティスの敵視にもき然とした態度をとるイグニドと、決心の前に泣くユミィだと肩入れしたいのは前者になるのよね。
ちなみに内容としては、イグニドが予定通りに淡々と計画を進めていく回。前回に引き続き説明多めの静かな回なので、他に書くことがあまりない(^^;
次は『イリス』が終わってからか。随分先だね。『イリス』はこちらでどんどんエンディングが確定していってしまっているので、楽しみが薄れてしまっているだよなあ。