サムライ・ランナー! 続・駅伝激走宇宙人 (メディアワークス文庫)

僕こと天沢出雲はまたもや途方に暮れていた。仲間たちに支えられながら続けてきた駅伝が実を結び、東京の強豪校からスカウトを受けることになった。だけど幼馴染の早苗を残して東京に行くのはどうしても不安で……。
自分の将来について真剣に悩んでいる矢先、僕の前に宇宙人が再び現れた!!今度は自らを星の王子だと名乗り、僕らを地球を賭けた駅伝勝負に巻き込んだのだ。
将来の選択に、地球の命運なんて僕には荷が重すぎる!!
う〜ん、面白くないわけではないけど「どうしてこうなった」感が強いなあ。
一巻ではおまけ程度だった宇宙人の色が急に濃くなって駅伝要素がかなり微妙になった。
意外と専門的な練習風景や駅伝本番での心理描写が良かったのに、ここまで駅伝と無関係なファクターが入ってしまうと最早別物。練習の描写は大きく削られてしまっているし、本番は駅伝じゃないものに変えられてしまっている。かと言ってSFとしての面白いタイプの作品でもない。
空や月を走るのは良いとしても、変な装置つけたり妨害工作したりでは、どんなに最後が劇的でもいくら片方が必死でも熱くなれないよ。真剣勝負ではないもの。1巻も最後はハプニングだったけど、それまでは真剣勝負だったのに。
それでも出雲とその仲間たちの人の好さと気持ちの良さは変わりなく、彼らが繰り広げる青春模様はとても良かった。
特に恋愛要素。出雲と早苗、兵庫と伊織、どちらのカップルも1巻より距離が縮まっていて、さらに作中でも距離が縮まっていって、という過程で読んでいるこちらも嬉しくなる。
そんなわけで青春小説として読めば問題なく楽しめるが、スポーツ+青春が良かっただけに片方が潰れてしまったのが残念。