終末なにしてますか? 忙しいですか? 救ってもらっていいですか? (2) (角川スニーカー文庫)

「受け入れなさいな。あの子たちは、もう、どこにもいないのよ」
妖精兵であるクトリたちが決戦に赴いてから半月。彼女たちはまだ、戻らない。次代を担う妖精兵である少女・ティアットを連れ、11番浮遊島へ適性検査に向かったヴィレムは、そこで「決戦敗北」の報を受けるが……。“人間”に代わり“獣”を倒し、死にゆく定めを負った少女妖精たちと、たったひとり生き延びた“人間”の青年教官の、儚くも輝ける日々。第2幕。
2巻も良かった。
過酷で重苦しい世界観と戦う少女たちの儚さ、そこに見守る主人公の優しさと彼女たちの女の子らしい可愛らしさ、その全てが融合して何とも言えない美しい空気感がある。この雰囲気がたまらなく好き。
世界の敵と戦う少女たちの話でありながら、その決死の戦闘シーンよりも、そこまでの緊張感は無い街での出来事をメインにするこのストーリー構成がいい。待つ側のヴィレムだけでなく、戦っているだけでは出来ないクトリたち心理描写をしっかりとしてくれるから感情移入がしやすい。
そうして入り込んだところで……。
やられた。このラストはズルいわ。泣きながら笑うしかないじゃないか。
一章の終わりで一旦下げてから上げるやり方で深く胸を撫で下ろさせられて「やり口がずるいw」なんて思っていたら、最後にこれか! 表紙から全て伏線だったとは。
さて、次は……予定は決まっているのに打ち切りの可能性が大いにあるだなんて。これだけ伏線張るだけ張って打ち切りなんて、本当に勘弁してくださいよ。1巻のラストと今回明らかになった事実を合わせると、悲劇と奇跡の間で揺れ動く切なく泣ける物語になるはずなのに。なんとか3巻を!