戦うパン屋と機械じかけの看板娘〈オートマタンウェイトレス〉4 (HJ文庫)
感謝祭用のお菓子作りを依頼されたルートだが店の仕事も増え、疲労もピークに達していた。そんな中、親衛隊のヒルデガルドと「人狼」と呼ばれる工作員がルートの命を狙いオーガンベルツに現れる。スヴェンがあっさりヒルダの変装を見破り、2人を捕えることが出来たが、「人狼」にルートがかけた言葉は「あんた、パンは焼けるかい?」だった。
感謝祭に向けて大忙しのトッカーブロートに新たな刺客が！？なシリーズ第４弾。
今回の話の中心は３巻の敵、無能ヒステリック女中尉ことヒルデガルド。
……ええ！？ この子、前回限りのゲストキャラじゃなかったの？ 謎の伍長を引き立たせる為だけの存在かと思ってた。
そのヒルダちゃん。明らかになる辛い過去と、意外過ぎる殊勝な態度で印象がガラッと変わった。まるで怯えた猫の様。というか好感度が地の底から始まっているからちょっと年頃の少女らしい様子を見せただけで、好感度爆上げになるのがズルいわ。キャラ作りというか魅せ方が上手いなあ。それとミリィといいジャコブといい子供にスポットを当てるシリーズなのかな。
さて、メインコンビの方は、
裏でソフィアたちが大変なことになっていたので平和な雰囲気は無かったけれど、今までで一番パン作りしてた。祭も無事開催されて、パン屋の仕事を全うしたの初めてじゃない？ まあ、その後に怒涛の終盤と衝撃のラストが待っているのだけど。
ソフィアたちを襲った事件と、ルートたちを襲った事件が重なって事態は一気に動き出し……たところで次回へ続く。レベッカ、ソフィア、そしてスヴェンが大変なことになったところで続くって、なんて生殺しな。
次回のハイライトになるであろう、スヴェンのエピソードをどういう形にするのかが最も楽しみなところだが、レベッカを倒した相手の正体も気になる。
