いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



「造られしイノチとキレイなセカイ」緋月薙(HJ文庫)

造られしイノチとキレイなセカイ (HJ文庫)
造られしイノチとキレイなセカイ (HJ文庫)

トリティス教国でも有数の実力を持つ騎士・カリアス。彼が幼なじみのフィアナと共に向かった遺跡で発見したのは……小さな女の子だった! そして、不思議な力を持つその少女・イリスを保護したことで、フィアナとも疑似夫婦関係に!? 教皇や騎士団長、町の人々も巻き込んで、嫁と娘と一緒に世界を満喫する「家族」のほんわかスローライフ、ここに開幕!

ベタ甘に定評のある緋月先生久々の新作。
純ファンタジーな世界観で、主人公も幼馴染みもかなり強い俺TUEEE系のキャラクターながら、そういった感じは一切しない日常系ファンタジー
世に生まれたばかり少女(ホムンクルスなので体は10歳程度)が初めて触れる世界や人に触れる感動を、父親代わりの主人公・カリアスと共に見守るのがメイン。
……のはずなのだけど、どう考えても目立っているのは幼馴染みのフィアナの方。
カリアスの無自覚天然口撃に赤くなり、カリアスへの気持ちがバレバレの妹や上司にからかわれて赤くなり、周りに家族に見られて赤くなり、果ては自分の半分くらいの歳の少女に見破られて赤くなりという瞬間湯沸かし器系ヒロイン。圧倒的赤面率で大変可愛らしい。やっぱり女の子が顔を赤くしているところっていいよね。
ただ、甘さは期待値に大きく届かなかった。
主人公が朴念仁だとイチャイチャが少なくていけない。それでも最後の方にカリアスがフィアナを意識しだしている描写があるので、今後に期待。


幕間はweb版にしかないというので覗いてきた。(『読める! HJ文庫』初読み)
幕間の方が作者らしさが出てる気がする。