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「魔法科高校の劣等生 (20) 南海騒擾編」佐島勤(電撃文庫)

魔法科高校の劣等生 (20) 南海騒擾編 (電撃文庫)
魔法科高校の劣等生 (20) 南海騒擾編 (電撃文庫)

二〇九七年三月。あずさ、五十里、花音、服部、桐原、紗耶香という魔法科高校卒業生組メンバーが卒業旅行を企画していた。場所は、沖縄。折しも、雫とほのかが深雪と達也を誘った旅先―久米島沖の人工島『西果新島』竣工記念パーティーと同じだった。そして、達也と深雪も、彼らと旅先を共にする『ミッション』を課されていた。大亜連合軍を脱走した秘密工作魔法師のテロ活動の阻止。達也はこの作戦を未然に防ごうと、独立魔装大隊と合流するが…そこには、かつて敵対していた『予想外の魔法師』が同席していた。魔法科高校の卒業旅行、そして春休みのバカンスは、一筋縄ではいかない波乱の旅!


春休みだよ全員集合by沖縄編……と言いたかったのに達也のクラスメイトは出ていなかった。残念。
三年生編に向けての小休止といったところ。あとは服部世代とのお別れ会的最後のひと暴れ。まあ何人かは今後も出てくるだろうけど。
久しぶりに正統派に面白かった。
相手が達也を知らず搦め手も少なかったおかげで、達也が自分の能力を思う存分に使っていた。周りの目が無いところが多かったから、深雪は達也への想いを思う存分ぶつけていた。この爽快感と、微笑ましいのと苦笑が混じる深雪の振る舞い。そうそう、これが読みたかったんだよ。
また、OB・OGになった服部世代の活躍も良かった。
武闘派男子組は服部以外の二人は見納めかなあ。その分大いに暴れていってくれた。あずさが戦闘での活躍が目立っていたのが意外……ああ、日常パートだと地味だからか(おい。紗耶香は意外と貧乏性庶民派なのね。確か大臣の孫だったよね? 五十里−花音がいなくなると司波兄妹のバカップルぶりが尚更目立つな。三年生編が不安だw
次からの大イベント前のワンクッションに相応しく、多くのキャラの活躍が読めて気軽に楽しめるライトな回だった。さて三年生になったら何が待ち受けているのか、楽しみ。