成瀬家は、代々“禁断の絵"を守ってきた旧家だ。その絵が盗まれた。現当主の美津に絵をさがしてほしいと頼まれた千景と透磨だが、件の絵は異人館画廊に置き去りにされていた。同時期、失踪中の次期当主候補・雪江が遺体で見つかるが、容疑者として浮上した男が千景の誘拐事件の関係者だと判明し!? 深まる謎の中、記憶の封印が次第に解けてゆく。緊迫の美術ミステリー!!
主人公の千景の記憶を封印するほどの辛い過去が下地に合って、その上で誘拐に他人の悪意の渦に父親の悪意にとヘビーな内容が続くこのシリーズだが、今回は最早サイコホラーの領域。
今回の話の中心だった成瀬家の人々が狂気に囚われた人たちで、途中はどの人の証言も全て空々しく胡散くさく、解決後に各々の行動の動機や理由を明かされてもさっぱり理解できない。事件は解決したのに得体のしれないものに触れたような嫌な感じが残った。
一方、千景と透磨の恋愛模様は思いの外順調。
と、思えてしまうのは今までの千景の激ツンと牛の歩みより遅そうな進展速度の所為か(苦笑)。あの千景が戸惑いながらも透磨を頼ったり質問に素直に肯いているだけでも、ちょっと感動してしまう。今回で千景が過去に向き合う心構えをして透磨も何かしらを決意したから、次はさらに進みそうで楽しみ。
あとはあれだね、京一が余分なことしないと透磨と読者が事件に集中できて良いね。
毎回一話で大体話がまとまるシリーズだったけど、今回は事件に深く関わっていた男は野放しで、オープニングの変な儀式もそのままだから次は今回の続きかも。
