いつも月夜に本と酒

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「小暮写眞館 II 世界の縁側」宮部みゆき(新潮文庫nex)

小暮写眞館II: 世界の縁側 (新潮文庫nex)
小暮写眞館II: 世界の縁側 (新潮文庫nex)

高校の先輩に呼び出された花菱英一は、当事者に話を聞くことなく、三年前に撮影された写真の謎を解明するよう言い渡される。困惑する英一だったが、親友の店子力や同級生の寺内千春の助力を得て、当時の出来事を調べ始める。唐突に破棄された婚約。父親の病死。涙を流す家族。一枚の写真に隠された物語とは?
現代を生きる人の温もりと優しさを描き出す、宮部ミステリーの真骨頂。

1巻があまりにも合わなかったので読むこと自体で悩んだ2巻だったが、2巻は良かった。
コゲパンこと同級生の寺内さんの登場が大きかった。
その寺内さんと一緒にまた不思議な写真の謎を追うことになるのだが、彼女が一緒に行動することで会話が生まれて読み易くなったのと、グッと青春感が出て自分好みになった。
それに彼女は主人公と違って考え方が分かりやすい。行動理由も感情が動くポイントも納得できる。やっぱり感情移入できるって大事。その彼女が後半ある場面で怒ってくれたことで、感情の置き所が出来た気がする。1巻は何をどう感じてどう考えればいいのか完全に迷子だったので。
一方で、主人公はやっぱり理解不能だった。とりあえず、この頼まれ方で依頼を引き受けるのが不思議でしょうがない。過度にお人好しって感じでもないのに。それに感情が動くポイント、主に沸点が分からない。人によって考え方や感じ方が違うのは当たり前だが、この子の場合はそういう次元じゃない。軽く未知の生物。
さて、今月末にIIIとIVが出るわけだが。この終わり方からしてコゲパンちゃんはもうメインでは絡んでこないよね? 花ちゃん一人だとまた読むのが辛くなりそう……。