いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



「少女妄想中。」入間人間(メディアワークス文庫)

少女妄想中。 (メディアワークス文庫)
少女妄想中。 (メディアワークス文庫)

「こういうのが初恋なんだって、思いましたっ」
いつも背中を追いかけていた、あの人への『憧れ』。
夢の中で一緒に過ごした、海辺でのあの子との『友情』。
傷つけてしまったあの人へ、伝えられない内緒の『想い』。
私の好きな人は、私以外の人も好きなのだろうか。たくさんの人と物の中で、その女の子を好きになっただけ。
自分の気持ちが恋なのかどうか、分からないし、確かめることもできない。
そんなもどかしい想いを描く、少女たちの可憐な物語。

思春期の少女が何かを追う姿を描いた短編集。
百合を期待して読む人は三話目からが本番。




ガールズ・オン・ザ・ラン
内容:走り出すと幻視する追い付けない少女の背中を追い続ける陸上少女の話。
主人公の幼馴染みには百合の気があるが、主人公本人に全くその気がないので百合と言うより青春。
がむしゃらに走る続ける少女が大人になっていって現実と折り合いをつけていく過程が物悲しくて「これも一つの青春か」なんて思っていたら、なんだこのオチは。色々ぶち壊しじゃないか。芹ちゃんも可哀想。




銀の手は消えない
内容:夢の中のようなでも現実の様な不思議な港町で出会った二人の少女の話。
登場人物が少女二人なだけで百合の気配なし。よく言えば幻想的な、悪く言えば足元が覚束なくい不安感を煽る世界観を楽しめるかどうかという作品。私はダメでした。




君を見つめて
内容:独身の叔母と彼女に恋する姪の話。
最高でした。ぶっちゃけ一話目二話目はおまけだわ。どっちもオチが投げやりだし。
幼い時に叔母の右目を失明させてしまった負い目から始まる姪の恋心は、どうしても惹かれてしまう制御できない感情に、傷つけたことと同性の肉親であることの後ろめたさ、一緒に居られる幸福感、いつ突き放されるか分からない怖さ……色々なものが入り混じった複雑な心境をあまり直接的な表現を使わずに描かれていて、甘酸っぱい空気が流れている。
それでいて相手の叔母の飄々とした態度と彼女が営むお店ののんびりとしたムードで、情熱的には遠い落ち着いた雰囲気もあって、何とも言えない空気感だった。




今にも空と繋がる海で
内容:主に前話「君を見つめて」のエピローグ
前よりちょっと仲良くなって距離が縮まった姪と叔母の様子にニヤニヤ。
叔母さんの脳内CVが後藤邑子さんだったのは、その前にひだまりスケッチのラジオを聞いていたからだろうか。口調とか雰囲気とかあまりにもしっくりきてしまったので。ちなみに姪ちゃんのCVは特になかった。