いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



「お世話になっております。陰陽課です4」峰守ひろかず(メディアワークス文庫)

お世話になっております。陰陽課です4 (メディアワークス文庫)
お世話になっております。陰陽課です4 (メディアワークス文庫)

雪化粧に覆われた冬の京都。忙しい春明に代わり、祈理は陰陽課の公務を初めて一人で行うことになる。
春明に一人前と認められたようでうれしい祈理は、張り切って現場に向かう。しかしそこで呪詛の封印が解け、絶体絶命のピンチに陥ることに。そんな祈理を救ったのは、春明の元主である大陰陽師安倍晴明で――!?
新米公務員×不良陰陽師の妖怪お助け物語、第4巻は京都の平和を揺るがす大事件が発生!? 祈理の公務員生活一年目、クライマックスです!

京都の堅物新人女性公務員が異人さんこと妖怪相手に奮闘するシリーズ第4弾、冬編。安倍晴明を筆頭に有名どころの異人さんが続々登場のシリーズクライマックス!
安倍晴明って子孫が出てくると主人公で、霊などで本人が出てくると悪役のイメージがあるけど、何でこうも両極端なんだろうか。ちなみにこの作品では、登場シーンが胡散くささ満載なので、すぐにどちらか分かる親切仕様となっております。
それはさておき本編は、
前半は、随分と物怖じしなくなった新社会人の成長と、随分と仲良くなった祈理と春明を、ニマニマ眺める余裕があるまったり系。この辺りのどうでも良さそうな小さな出来事を綺麗にオチに繋げていく手法は相変わらず見事の一言。
後半は、ラスボス晴明に究極の選択を突き付けられる急展開へ。
祈理の答えがノーなのは初めから分かっているけど、、、断る理由そこ!? 祈理ちゃんらしくて笑えばいいのか苦笑すればいいのか……ってどっちも笑ってるか。全員集合のお約束からの祈理の啖呵も実にらしくて、とても良かった。
四季折々の京都の街並みと、京都と妖怪の親和性の高さを楽しみつつ、新社会人の成長記録だったこのシリーズ。堅物を堅物のまま半人前(まだ一人前とは言えないので)まで育てられる、職場と地域の皆さんの優しさと正しさが気持ちのいい作品だった。