いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



「ロクでなし魔術講師と禁忌教典14」羊太郎(富士見ファンタジア文庫)

リィエルの一件を乗り込え、ようやく訪れた平穏。女王陛下の尽力により数十年ぶりに開催されることになった魔術祭典に、アルザーノ帝国魔術学院、聖リリィ魔術女学院、クライトス魔術学院――アルザーノ帝国の各地から有力生徒たちが結集する。「世界の大舞台で魔術の腕を競い合ったお祖父様が見たという光景を、この眼で見たいんです!」その中には、もちろんシスティーナの姿もあり――。帝国代表の覇を競う中、因縁の少女・エレン=クライトスと再会することになるのだが…。選抜会に潜む卑劣な陰謀、そして失われゆく自分たちの未来を解放するため、システィーナは天高く飛翔する!


数十年ぶりに世界の学生たちが魔術の技術を競い合う魔術祭典の開催が決定。帝国の代表を決める為、アルザーノ帝国魔術学院で選考会が開かれる。そんなわけで久しぶりに学園ものらしくなる14巻。

因縁やらループやら色々あったけれど、「システィーナ躍動!」今回はこれに尽きる。
彼女の大好きな魔導考古学の話になって、しかも話が合う教師が出てきて暴走気味にはしゃいでいたシーンもあるが、それ以上に戦闘面でもヒロインとしてのポディションでも全部が生き生きしていた。
相変わらず面倒事を一人で背負いこもうとするグレンに対して、その葛藤や苦悩を言葉がなくても察したり、そのために自分の目標を投げうったり、一緒に対策を練ったりと、ここまで見せたことのない正妻感。最後は久々の完勝劇にも繋がって、システィーナの充実ぶりばかりが目立つ回だった。「相棒」の二文字は、グレンとしては最大限の賛辞に等しい言葉だろう。
ルミア派としては、これまでは白猫よりもイヴの方が怖いと思っていたのだが、今回の活躍を見せられては見方を変えざるを得ない。これは強敵だ。
次回は代表になったシスティーナと共に帝国外かな? 今回また増えた、変態迷惑教師3号の存在も気になるところ。


ところでレオスって誰だっけ? 聖リリィ女学院のメンバーは全員覚えていたのに、この人はまるで思い出せない(^^;