いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



「天才王子の赤字国家再生術4 ~そうだ、売国しよう~」鳥羽徹(GA文庫)

「心配だああああああああああ! 」
新たな皇帝を決めるため、三人の皇子による会談が持たれることになったアースワルド帝国。ロウェルミナ皇女からその舞台となるミールタース市に招待されたウェインは、これを華麗にスルー。するはずが、なぜか代わりに妹姫のフラーニャ王女が出席することに! 一体、どうしてこうなった!?
懐刀のニニムを付けて送り出すも、不安のつきないウェインは結局自らも帝国に向かうのだが――新たな外交の舞台で待ち受ける旧友たちとの再会。燻る戦争の火種。そしてもう一人の怪物が歴史の舞台に姿を現す、弱小国家運営譚第四章、開幕!


山脈で東西に分かれた大陸の中央に位置する、商人の街ミールタース。そんな大陸の要所で帝国大事な会議と併せて行われる式典に参加するのはウェイン……ではなく、妹姫・フラーニャ。
というわけで今回は、フラーニャ大活躍回。
国内の平和の象徴、可愛いが取り柄のマスコットキャラクター的扱いの妹ちゃんが表舞台に出てきたのにはビックリ。でもまあ、ウェインが「ヒーローは遅れてやってくる」をやるための繋ぎだろうと思っていたら、、、まさかあんなことになるなんて。
その度胸とはったりとオフの時の脱力加減、この兄にしてこの妹あり、か。ウェインの「兄妹だなぁ……」のつぶやきに同意。まあ本人は違うニュアンスで使ってるのだが。戦と腹芸は出来ないから戦乱の世には向かないけれど、平時なら兄より純粋で真面目な分、良い君主になりそう。
さて、本当に遅れてやってきた兄の方は、
短い活躍の場ながら、その機転と不運は相変わらず。それに、ロワがいると何割か増しで生き生きする気がするのは、気のせいじゃないはず。狐と狸の相乗効果だろうか。お前ら台詞の(括弧)内で会話するなよw 
ただ、ウェインの登場シーンが少ないと、必然的にニニムの活躍も少なくなるのだけが不満。でも過去最高のデレシーンがあったから許す! 彼女が補佐官でなくヒロインになる瞬間がたまらなく好き。
今回も最高に面白かった。毎度予想を裏切ってくれるので、先が読めなくて本当に楽しい。
次回は西との戦争? あのヤベェBBAの隣人もやはり狂人であったか。