いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



「本屋の店員がダンジョンになんて入るもんじゃない」しめさば(ダッシュエックス文庫)

本を愛してやまない青年、アシタ・ユーリアス。
「一生本を読んで暮らしたい!」というアシタだったが、彼が働く本屋にはいつもひっきりなしに冒険者たちがやって来る。
理由は簡単。
彼の“知識”が欲しいのだ。
本が読めればそれでいいというアシタの想いとは裏腹に、顔馴染みの女冒険者エルシィにダンジョンへ連れて行かれたのが運の尽き。
彼の博識さがダンジョン探索の鍵になると見抜くや、エルシィは貴重な文献をエサにしてアシタを更なるダンジョン探索へ誘い……。
“最も博識”で“最も貧弱”な本屋の店員が、「帰りたい!」と嘆きながらダンジョンを駆け回る! ドタバタファンタジーコメディ開幕!!


本の虫で虚弱体質な本屋の店員が、知識量を買われてダンジョンを連れ回されるドタバタファンタジーコメディ。
コメディの笑いだけでなく、白熱のアクションあり、青春あり、他人を思いやる人間ドラマありで、読み口が軽くとても読みやすいラノベファンタジーのお手本のような作品。……という、文句のつけようがない代わりにこれと言った特徴もないので、感想に困る作品(^^;
基本キャラクター小説なので、キャラクターが気に入るかどうかが楽しく読めるかの分岐点。
個人的には、本好きの主人公・アシタに期待したほど共感できなかったのと、ヒロイン・エルシィの序盤の振る舞いに不快感を感じて好きになれなかったので、あまり合わなかったというのが正直な感想。てかこれ、ヒロインはハマグリ(小型の肉食竜)だよね?
悪い作品ではないのだが、まあ合わないものは合わない。しょうがない。