いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



「俺、ツインテールになります。18」水沢夢(ガガガ文庫)

ついに集結した四体の神のエレメリアン「終の零星」。ツインテイルズは宣戦布告として彼らからアルティメギル基地への転送ゲートディスクを手渡された。いよいよ最後の戦いの時が迫っていた。総二たちはそれぞれが想いを胸に、来たるべき決戦までの日々を過ごす。そんな中、愛香はある決意をする。一方で、エレメリアンたちにもある覚悟を胸に行動を起こす者がいた……。やがて世界では、火山がツインテール型に噴火するなどカタストロフィーの前兆が巻き起こり始める。今こそアルティメギル基地へ突入せよ、ツインテイルズ!!


最終章前編(前後編になるか前中後編になるかそれ以上になるかは不明)
強くなった最後の幹部との決戦、ツインテイルズたちの準備と決意、敵の本拠地への突入と、そこかしこに最終決戦の気配が漂い、盛り上がると同時に少しの寂しさが混じる。
状況的に日常パートはこれが最後? 愛香とトゥアールのどつき漫才も見納めか。最近はお互いへの思い遣りが感じられて大人しかったので、今回くらいもっと激しくても良かったかも。でも、その気遣いのおかげで「愛香の番」が回ってきたのだけど。肝心のキスシーンよりも、その前のツインテールを結ぶシーンの方がよっぽど甘い空気が出ているのが、この作品らしい。というか愛香以外とはしてたんだっけ? キスシーンという真っ当なラブコメシーンは印象に残らないのも、この作品らしいw
一方バトルの方は、ツインテイルズと首領+終の零星がそれぞれ一対一で戦う敵の本拠地戦は、展開としては熱かったものの、バトル描写は薄目だったので、ここで一度因縁を作って次以降が本番というところだろう。
そんなわけで、このシリーズとしては全体的に大人しい印象の巻だった。最高の盛り上がりがこの先に待っているはずなので、その前の助走かな。
次回、ツインテイルズの逆襲が始まる? まずは、一度挫折したヒーローを立ち直らせるのは誰になるのかが見もの。