いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



「ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか ファミリアクロニクル episodeフレイヤ」大森藤ノ(GA文庫)

それは神の眷族が紡ぐ歴史の欠片(クロニクル)――。
「私の伴侶(オーズ)はどこにいるのかしら」?
美神フレイヤの“発作"が始まった!
頭を抱える眷族(オッタル)達を他所に、彼女は迷宮都市の外へ『運命探し』の一人旅へ出てしまう。
自由奔放を行く女神が辿り着いた先は――大砂漠世界カイオス。
「私は王子、貴方の愛になど応えない! 」
出会うのは若き『王』。そして巻き込まれる熱砂の動乱の中、砂漠世界を震撼させる『八人の眷族』の蹂躙が始まる!
「この身は強さを求めるためだけに」
更に綴られるは猛者(おうじゃ)オッタルの過去、最強の冒険者達の過ぎ去りし昔日。
美神の眷族達が所狭しと活躍するクロニクル・シリーズ第二弾、開幕!


ダンまちサイドストーリーの第二弾は神フレイヤが主役。長編一編と短編が二編。
と言っても神なので、結局のところ見守る側ではあるが。フレイヤ彼女の奔放さと、包容力と、恐ろしさが示される一冊。


アリィと8人の眷属
内容:砂漠の国へ単身で伴侶探しに行くフレイヤと、追いかける眷属たち。

見出し、見守り、手助けは最小限。迷宮都市におわす神々のあるべき姿を示される神フレイヤ。……そういうの率先して破っていくタイプだと思ってた(^^;
オッタルとアレン以外のフレイヤ・ファミリア幹部紹介の側面も。この世界、エルフと小人族は濃いキャラ多いなあ。
ところで、終盤に一人の商人によって 女神<筋肉 が証明されてしまっているのだが。ベルくん、筋肉だ。筋肉を付ければフレイヤ様に抗えるぞ。筋肉最強!



最強の起源
内容:迷宮都市最強、オッタル回顧録

強くなる過程とか、気持ちの持ちようとかがベルくんに似てる。戦闘スタイルは真逆で、女の子ホイホイ力は雲泥の差だけども。主従共にベルに気をかけるのは、その辺りがあるのかね。
ゼウスとヘラ。かつての最強ファミリアの強さが垣間見える点でも興味深い一話だった。



それぞれの昔日
内容:フレイヤ・ファミリア幹部と女神との馴れ初め

誰も彼もが不幸な身の上で、フレイヤの慈悲深さが強調されている話。これは印象操作だな(邪推w
ここでようやくシルが出てきたけれど、結局彼女の秘密は明かされなかった。フレイヤ編というから、もっとがっつり出てくるんだと思ってた。