いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



「魔法科高校の劣等生 司波達也暗殺計画 (3)」佐島勤(電撃文庫)

西暦二〇九六年一〇月。黒羽文弥の直下で殺し屋を生業とする榛有希。彼女に新たな依頼が舞い込んでくる。
今回の暗殺ターゲットは、国防軍の軍人たちだった。用心深く警戒を重ねる標的の懐になんとか潜り込んだ有希だが、『鉄シリーズ』を名乗る謎の乱入者に標的の命を奪われてしまう。その正体は、国防軍自らが過去に生み出した調整体の魔法師だった。
調整体の青年は、自らの手で国防軍への復讐を完遂すべく、立ちはだかる有希たちへもその牙を向ける――!
彼が放つ魔法は、有希の因縁の相手、司波達也が得意とする『術式解体』で――!


やっぱり、こっちのアクションはいいなあ。
戦略級魔法の大安売り、世界魔法大戦になっている本編と違って、スピンオフの戦闘シーンは想像しやすくて面白い。主人公の有希の戦闘スタイルがナイフ+シンプルな肉体強化なので、特に分かりやすくて熱くなれる。
それに、肉体強化以外の魔法は使えない有希や落ちこぼれの奈穂など欠陥があるメンバーばかりで、戦いに対して創意工夫と伸び代があるのが良い。お兄様無双よりこちらのスタイルの方が好み。
今回はさほどのピンチはなかったけれど、仲間が増えて個人としてもチームとしてもパワーアップし、大きな仕事を任されそうなので、次回が楽しみ。
……って言おうとしたら、え? 終わりなの?
本編が終わりそうだからこれで区切りらしい。この3巻がリッパーこと若宮との出会いから共闘までが書かれていて、新メンバー加入回って感じなんだけど。どうしてこんな中途半端なシリーズ構成になったんだ?(^^;