いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



「天才王子の赤字国家再生術6 ~そうだ、売国しよう~」鳥羽徹(GA文庫)

「さて、どうしたもんかな」
青い海と白い雲、燦々と輝く南の太陽を鉄格子越しに眺めながら、ウェインは牢内で呟いた。
ソルジェスト王国との一戦に勝利し、不凍港の使用権を得たナトラ王国は、新たな交易相手を 開拓するため大陸南方に位置する海洋国家パトゥーラに目を付ける。ウェインは一気に話を まとめるため自ら交渉に赴くが、アクシデントの発生で、なぜか投獄される羽目に!?
パトゥーラ諸島における覇権の象徴・虹の王冠を巡って繰り広げられる骨肉の争い。嵐のような 戦火の中、天才王子が新たな傑物との出会いを果たす、弱小国家運営譚第六弾!


南の島だ! 水着だ! エプロンだ!なシリーズ第6弾。
また取り乱したり、寝顔見られたり、ウェインの言葉のストレートパンチをまともに食らったり。ニニムさん、最近ちょっと隙が多くなってません? 可愛いからいいけど。可愛いからいいけど。(大事なことなので2回言いました)
特に水着が強すぎた。白い肌に白い髪に黒いビキニに恥じらう姿、最強の組み合わせだ。てかニニムさん、おっぱい大きくなってません? もm(ry 比較対象がぺったんだったからだね、きっと。
今回もべらぼうに可愛かったニニム評はこれくらいにして、本題の方は
大陸の正反対、南の島国へ交易相手を探しに行ったら、跡目争いに巻き込まれる話。
今回はウェインが過去最も似合った位置にいた。そう牢屋……ではなく、影の支配者ポディション。自分は表に出ずに悪だくみに精を出すのが、ウェインには一番似合う。間違ってもラノベ主人公の正ポディションじゃないけどw
しかも手を貸す相手が、このシリーズでは大変珍しい野心も腹心もない素直で誠実な青年という操り甲斐のある人物で、計算高さとあくどさが際立っている。敵も味方もまとめて彼の掌で踊る様子は痛快の一言。まさにウェイン劇場だった。
これで北・中央・南と、大陸の東西を繋ぐ要所を全て押さえる形になったわけだ。これは東西の衝突が起こったら、場所がどこであっても巻き込まれるの確定か。やったね王子!w
珍しく想定外が少なく慌てた様子とそこからの逆転劇はなかったものの、その分ウェイン無双が楽しめて、今回も面白かった。
次は東で帝国の話になりそう。これはロワとの絡みが楽しみだ。今回もコメディ要員でちょくちょく出ていたけれど、やっぱり狐と狸は絡んでこそでしょう。