いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



「お前らどれだけ俺のこと好きだったんだよ!」明月千里(GA文庫)

「俺を側に置きたい? ……何故だ!?」
初めての恋人に僅か一週間でフラれた芦宮隆人は、かつて交流のあった学園のカリスマ、才媛の後輩――月ノ瀬白雪に秘密の部室へ誘われる。
(コイツまさか俺に気が――!? いや、単にからかうつもりか……!?)
失恋をイジられてなるものかと身がまえる隆人。 かたや、隆人に恋人ができたショックで寝込むまで己の恋心に気づかなかった白雪は、素直になりきれず、隆人から告白させようと恋の駆け引きを仕掛けていたのだ!!
(失敗したぁあ。わたしのばかー! )
白雪は隆人へと迫るが、恋愛経験と知識に乏しく気づかれない!? 恋愛に疎過ぎる才女たちとの駆け引きラブコメ――『告白待ちバトル』開幕!


割とハイスペックなのに自信がない主人公とポンコツヒロイン三人によるすれ違いラブコメ
あらすじからラノベ版かぐや様をやりたいんだろうと予想して読んだら、男一人に複数ヒロインで、かつ告白させたいのはヒロイン側だけなので、思っていたの少し違っていた。パッケージヒロインの白雪はかぐや様感がそれなりにあるけれど。
基本的にはメインの4人が、お互いに好意はあるのにプライドの高さや思い込みの激しさが邪魔をして空回るのを楽しむタイプのラブコメ。なので各々の視点でキャラクターの思考が細かく描かれる。おかげで揺れる恋心や自信と不安のせめぎ合いなど、思春期特有の感情の浮き沈みの激しさ=青春ラブコメの醍醐味を十二分に味わえる。……つーか君ら、自問自答が長いよ! だから十分じゃなくて十二分なんだよw
今のところ、どのエピソードも主人公とヒロインの一対一のやりとりで3ヒロインの話が別々で、複数ヒロインの設定が生かされていないので、この巻単体で面白いかどうかは判断しかねる。丁寧に作られているラブコメだなとは思うが。
ラストでヒロインたちがお互いを認識したことで、これからどう思惑が絡み合っていくかが楽しみ。

ところで、
白雪の従者、天才小学生の華音ちゃんの挿絵がないんですが(憤怒)
この子の方がヒロインたちよりキャラが濃いっていう。