いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



「お隣の天使様にいつの間にか駄目人間にされていた件 2」佐伯さん(GA文庫)

自堕落な一人暮らしの周と、“天使様”とあだ名される学校一の美少女・真昼。関わりのなかった二人だが、ふとしたきっかけから交流が始まり、食事をともにするようになっていった。
年越しを一緒に過ごし、初詣に赴き、バレンタインの煩わしさを受け流していく日々。不器用ながらも温かい周の態度、周の両親や友人との関わりのなかで、冷え切っていた真昼の心は少しずつ溶かされつつあった……。
webにて絶大な支持を集める、可愛らしい隣人との甘く焦れったい恋の物語。


1巻では面倒見のいいお姉さんの域を出なかったヒロインの真昼が、ゆっくりと着実に主人公の周に惹かれていく様子が描かれる第2巻。
そりゃあもう甘々でした。読後に砂糖が吐けそうなくらいに。私には大変珍しくweb版既読ってやつなのだけど、それでも顔がニヤけるのが抑えられない。
真昼はその美貌と家庭環境で心の外壁が堅い分だけ容姿以外で褒められたり下心のない親切に慣れていなくて、ぶっきらぼうながら紳士な周のストレートな賛辞や素の優しさに対する反応に必ず照れが入る。その仕草が一々かわいいのがずるい。
それにしても、1巻からタイトル詐欺なところがあったけれど、2巻はもう逆転してしまっているような。周は駄目どころかいい男に、真昼が周が居ないと駄目になっている。
というか、真昼さん。周視点で真昼とのことが書かれる作品ということもあるけれど、相当な時間周くん家に入り浸っているよね。これで付き合ってないとか、どうなっているんですか。第10話のやり取りなんて、どちらか「好き」と漏らせば即OKな雰囲気なんだけど。でもこれが両片想いの真髄か。うん、確かに良いものだ。
それと、今回から代わったイラストレーターさんも良かった。ライトノベルイラストレーター交代は不幸な事例ばかり見てきたので、嬉しいしホッともした。挿絵が多いって素晴らしい。一押しはすりすり寝顔真昼さん(29ページ)
次はどこまでいくかな。節目の学校行事まで行けるかな。ちょっと苦しいか。兎にも角にも待ち遠しい。