いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



「ソードアート・オンライン24 ユナイタル・リング III」川原礫(電撃文庫)

総務省仮想課職員、菊岡誠二郎との再会。それはキリトとアスナ、アリスを、《大戦》から二百年後の《アンダーワールド》へといざなうものだった。
再びあの世界へ降り立った彼らを待っていたのは、ロニエとティーゼの子孫であるローランネイとスティカ、そして。
「これが《星王》を名乗る男の心意か。――よろしく、キリト君」
《整合機士団》団長を名乗るその男は、かつてキリトが失った《彼》と同じ目をしていて――。
一方、《ユナイタル・リング》世界では、キリトと仲間たちを狙う最大の《悪意》がついにその姿を現す!!


今回はユナイタル・リングとアンダーワールドの二本立て!
……って、また話が横道にそれてる。今回の場合は分かれ道か。どこかで二つに仮想世界の話が繋がって、盛り上げてくれることは信じて疑わないのだが、そこまで到達するのに何巻何年か掛かるのか。
そんなこんなで、またしても話が壮大で長くなりそうな予感がひしひしとするユナイタル・リング編パート3。
話としては、一般プレイヤーとは思えない大魔法使いにつけられた首輪に、アンダーワールドでは大きな心配事をと、色々な枷を付けていった回だった。ユナイタル・リング攻略が今まで順調だったから、ここで超えるべき試練を与えられたといったところか。キリト先生は逆境を跳ね返してなんぼの主人公だからね。
それにしても相変わらずユナイタル・リング編は楽しい。創意工夫で道を切り開くゲーム性に適度なお約束、ユナイタル・リングがゲームとして面白そうなのが大きい。今回は未開の洞窟のワクワク感+アリスとアルゴという意外な組み合わせの滝裏の洞窟が良かった。真面目なアリスと悪戯好きなアルゴだから水と油かと思ったら、意外と相性がよくて会話が楽しい。しかしアリスさん、そのあだ名でいいのか?w
アンダーワールドの方は表紙以上のことが起こっていないので何とも。仮面の彼は本人なのか子孫なのかそれとも……。
とんでもないところで「続く」になるのはもはやお家芸なので何も言わない。
次回、哀れな冒険者に巨大虫の集団をけしかける極悪村長に期待。