いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



「サバゲにGO!2 インドア戦と雨の日の屋外戦」アサウラ(LINE文庫エッジ)

サバゲの楽しさを初めて経験し、電動ガンをも手に入れた貞夫だったが、梅雨時期で、なかなか次の参戦の機会を得られずにいた。
そんなサバゲ欲が高まっていたところ、舞白姉妹に勧められ、貞夫と後輩のシノは初のインドア戦に参加する事を決める。
そしてまたある時、貞夫は偶然、はじめてをささげた女性――秋乃麒麟と再会し、秋葉原で彼女の秘密を知るのだが――。
双子の姉妹アイドルユニット・ファーストペンギンズや特別ゲストも登場する今、最もリアルで、熱いサバイバルゲーム小説第二巻!


そこで□煮丼は暴力だ! DV(DONBURI VIOLENCE)だ!
という、深夜に読んでDV被害を受けた私の魂の叫びは一先ず置いておいて、


自分の銃を手に入れさらにサバゲにのめり込んでいく貞夫。新キャラ登場にコラボ企画にと大忙しの第2巻。
1巻はサバゲを始めるための心構えと道具の準備がメインの入門編だったが、2巻はインドアに野外の雨天にと特殊なフィールドが入ってくる実践(戦)編。
前回は周りに乗せられている面が強く着いていくのに必死だった主人公の貞夫が、自分の銃を愛でたり、周りを見る余裕や自ら教えを乞う積極性があったりで、自発的に楽しみに行っているので、貞夫がサバゲに“ハマってる”のがよくわかる。おかげで読んでいる時にワクワク感が強まった。それに、本編にしても解説にしてもそこら中に作者の「好き」がほとばしっている。作者が明らかに楽しんで書いているのが分かると、読者も読んでいて楽しい。
その解説は、応用的な内容だったり細かい注意点だったりで、サバゲ未経験者が「へー」となることは少なめ。その分、余談として語られる作者の実体験という名のぶっちゃけトークが面白く、度々笑わせられる。(若いアニメーターのその後、気になります)
さて、もう一つの注目点のラブコメの方は、
やっぱり男は初めての女(ひと)のことが忘れられないんだね……
という半分冗談はさておき、初めての人こと秋乃麒麟が完全にメインヒロインポディション。舞白姉妹の姉の方がメインじゃないんだ。これは予想外。
貞夫だけでなく麒麟の方も色々と拗らせしまっていて、成人の男女とは思えない初々しく痛々しい突発デートが繰り広げられていた。読み物甘味好きとしては、大変美味しゅうございました。貞夫は本当にいい奴なので、是非とも上手くいってほしい。最後に見せた主人公らしい男気を、今後も出せればいけるんじゃないかな?
そんな二人のその後も気になるし、有名人と再戦の約束もしてしまったし、これは続けるしかないですよね!