いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



「俺の妹がこんなに可愛いわけがない (14) あやせif 下」伏見つかさ(電撃文庫)

高校3年の夏、俺はあやせの告白を受け容れ、恋人同士になった。
「……桐乃には、内緒ですよ?」
初めてのデート。
そして、初めてのキス。
新しい関係に戸惑いながらも、俺たちは残り少ない夏休みを二人で過ごすべく計画を立てる。
「……わたしも……恋人と海とか……行きたいです」
水着を選んで海水浴に行ったり、俺たちの関係を知った加奈子が、高坂家に襲来したり。様々なトラブルがありつつも、俺たちは毎日のように逢瀬を重ね、絆を深めていくのだった。
そして、ついに桐乃が、俺たちの関係を知ることになり――。
新垣あやせifルート、堂々完結!


付き合い始めました!なあやせif下巻。

こわいわ!
付き合いだしたら、ヤンデレあやせさんの本領発揮。要所要所で背筋を凍らせてくる。この愛の重さ、流石だ。
ゲーム版のノベライズなのでゲームならではの選択肢を思わせる描写が出て来るのだが、あやせルートは選択肢を一つでも間違えたらデッドエンドを迎える超絶難易度だったの? ゲームのジャンルが『かまいたちの夜』『弟切草』の系列じゃないですかね、それ。
でも、それ以上に可愛かった。
意外とデートにもスキンシップにも積極的で、基本受け身でヘタレの京介をぐいぐい引っ張っていく姿が愛らしく頼もしい。その中に京介のことが本当に好きなんだと実感できるシーンがいくつもあって、幸せオーラが溢れていた。好きになったら一直線なあやせらしい恋模様を堪能できた。
ラストも本編ラストと違って受け入れられる範囲の告白だったし、エピローグも幸せいっぱい。これが正史だったら良かったのに。あ、桐乃叔母さんは自重してください。
らしさと可愛さと幸せを余すところなく堪能できる、キャラ小説として完璧な一冊。


黒猫ifと可奈子ifの発売決定でそうで……俺、麻奈実ifが発売されるまで待ち続けるんだ(悲壮感)