いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



「幼なじみが絶対に負けないラブコメ4」二丸修一(電撃文庫)

骨折した俺のために、白草が泊まり込みでお世話にやってくる……! 初恋の美少女と家で一晩中二人っきりとか、何も起こらないわけがない! 動かない右腕の代わりにご飯をアーンとか、ふ、風呂もあるよな。あとは寝る時に……みたいな妄想を繰り広げていたが――。黒羽や真理愛が白草の独走を許すはずもなく、3人日替わりで俺を看病することに。あれ、もしかしてこっちのほうが美味しい状況なのでは……?
ところが、可知家の白草大好きメイド、紫苑がお目付け役で常駐することになり、3人の同棲バトルは一筋縄ではいかず!? ヒロインレースも大波乱の第4巻!


末晴の右手骨折により、白草が泊まり込みで看病することに!?な第4巻。
付きっ切りで看病……なんて、おいしいシチュエーションにはなりませんでしたー。。。知ってた。前回が白草回だったから、続けて白草一人勝ちはないと分かってたさ、ぐすん。
今回は元大人気子役の末晴が表舞台に出たことで、あることないこと書くマスゴミと、それを裏で操っていると思われる2巻の敵の某社長に対抗すべく、末晴一時引退の真相のに迫るドキュメンタリーを作るのが本題。三ヒロインがそれぞれにインタビューする形で、末晴との出会いと好きになったきっかけが語られる、所謂“掘り下げ”の回。そしてそれは、黒羽の怖さを再認識する回だった。
昔のことを思い出してもらえただけで満足し、ちょっとしたデートで舞い上がっている白草が今回の最下位。これはポンコツ言われても仕方がありませんわ。次点でモモ。即興で相手の手に乗る頭の回転の速さと、その後の作戦立案までは良かったのだが、如何せん詰めが甘い。
それに比べて黒羽さん。劣勢から一気にニュートラルに戻す強烈な一手に、末晴の空気を読み切って即座に次善の手を繰り出す対応力。これは強い。……あれ? これラブコメの感想か?
と、どう見ても黒羽の一人勝ち状態だったのだけど、哲彦の見解は違うようで。ということは、また(作者が)何か企んでいるんだな。
この先にどんな仕掛けが仕込まれているのか、次巻が楽しみ。