いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



「君はヒト、僕は死者。世界はときどきひっくり返る」零真似(ガガガ文庫)

天空に浮かぶ「世界時計」を境に分かたれた「天獄」と「地国」。地国で暮らす死者の僕はある日、常夜の空から降ってくる彼女を見つけた。一目見た瞬間から僕はもう、恋に落ちていた。彼女の名前はファイ。僕の名前はデッド。彼女はヒトで、僕は死者。だからこの恋は、きっと実らない。それでも夜空は今日も明るい。二つの世界の引力バランスがひっくり返る「天地返り」の日まで、僕は地国のゾンビから彼女を守り、そしてきちんと「さよなら」を告げる。これはやがて世界を揺るがすことになる、相容れない僕たちの物語だ。

第14回小学館ライトノベル大賞<ガガガ賞>受賞作


ヒトが住む「天獄」と死者が住む「地国」に二分された世界を舞台にした、本来は交わるはずのない死者とヒトのボーイミーツガール。
ジャンルやシチュエーションは大好物。初めの理由付けは不足気味だが、二人が信頼し合い愛を育む過程は丁寧でよかった。ストーリーも前半は淡白な印象だったが、世界の命運と自分たちの未来を懸けた後半の盛り上がりはなかなか。
と、ベストではないがベターとは思える内容だったのだけど、何かが合わなかった。
男の子にも女の子にも感化されず、物語の入り込めない。その所為か全体的に薄味に感じる。確かにスプラッタはあまり得意ではないが、それ以上にピントが合わない何かがある感じ。
どんなに好きなジャンルでも合わないものはある。しょうがない。


読書メーターに登録しにいって初めて気づいた。
『まるで人だな、ルーシー』の人だったのか。あれも雰囲気は好きだったのに、物語は好きになれなかったんだよな。
主人公といい今回のデッドといい、話の中のこととはいえ自傷行為が簡単に出来てしまう感覚が合わないのかも。