いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



「お隣の天使様にいつの間にか駄目人間にされていた件3」佐伯さん(GA文庫)

「皆さん周くんと仲良くしてるのに、私だけのけ者みたいです」
二年に進級し、同じクラスになった真昼と周。徐々に学校でも距離を近づけようとする真昼とは裏腹に、周は“天使様"への遠慮からなかなか踏み込めずにいる。
千歳らの気さくな振る舞いをきっかけに、クラスメイトたちとの間の壁も少しずつなくなりつつある真昼の姿を眺めながら、周は治りかけの古傷をそっと思い返していた……。
WEBにて絶大な支持を集める、可愛らしい隣人との甘く焦れったい恋の物語、第三弾。


web版から大幅加筆の甘々お隣さんラブコメ第三巻。加筆分は場面場面の間の描写を濃くして、全体の流れを自然にした感じ。
最早お隣さんが意味を成していない件について。朝や夜の描写が少ないという理由はあるとしても、作中では真昼が学校と外出以外の時間のほとんどを周宅で過ごしているんですが。こんな半同棲状態で付き合ってないとか、おかしいですよ!
まあそれはそれとして、攻める真昼さんは強かった。
他人のフリをするはずの学校では得意分野と友人関係を使って距離を詰め、二人っきりの家ではスキンシップ攻勢。全身で「あなたが好きです」と表現しているよう。デートの時の独占欲の見せ方は最高だった。はー…かわいい。
それでもヘタレる周に若干呆れつつも、すんなり受け入れてしまったらこんな攻め攻めは読めないわけだし、時々天然カウンターが決まって赤面はさせているので、これはこれでありかな。このじれったさも楽しみの一つだしね。
少し驚いたのは、周の心の傷の話が前倒しで出てきたところ。
でもこれで、お互いに傷を見せあって心の結びつきが強くなったので、二人の甘え甘やかしに説得力が増したというか、自然さが増したというか。
今回もたっぷりニヤニヤさせていただきました。この甘さにずっと浸っていたい。
次は体育祭までいくかな。web版と少し展開が変わったことで、恐らく4巻のクライマックスになるだろうあのシーンはどうなるのか興味津々。


今回も挿絵が多くて大変嬉しい。
お気に入りは太ももにカモン!な真昼さん(19頁)