いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



「俺、ツインテールになります。20 ~ツインテール大戦~」水沢夢(ガガガ文庫)

長きにわたるアルティメギルとの戦いについに終止符が打たれ、世界に平和が戻った。ツインテイルズはより身近な存在として世界に浸透し、散発的に襲来する野良エレメリアンとの戦いに出撃しながらも、穏やかな日々が流れていた。だがそんな時、ツインテールへの憎しみから生まれた未知のエレメリアンが襲来する。それは存在するだけで世界を破滅に導く恐るべき生命だった――。
さらにスペシャルエピソードとして、異なる世界同士の共闘も収録。三つの世界が交錯し、集結するヒーローたち。最大最後のツインテール祭り――開幕!!


俺、ツインテールになります。』後日談。
まずはいつもと変わらない、でもちょっと違う日常。このちょっとが後日談らしくて嬉しい。クラスメイトたちはもう悟りかなんか開いてるよね? あとは個人的には唯乃がいるのが最も嬉しい。唯乃とテイルレッドがウエイトレスの喫茶店、やべーな(←語彙力死亡
お次はアルティメギル討伐後もいる野良のエレメリアンとの対決。
こちらは信念がなく搦め手を使うこのシリーズらしからぬ嫌らしい相手でやや微妙。バカで気持ちい奴等と熱い戦いをしてスカッとさせてくれるのがこのシリーズなのに。
でも問題はない。ここまでは前座だから。大集結が始まってからが本番。
特撮ヒーローのお約束を抑えて来るこのシリーズならではの演出。いわゆる多数のライダーが出て来る劇場版だ。イケメン俳優が沢山出てきて子供よりお母さんが喜ぶやつ。ここでは女の子と変態しか出てこないけど。
そんなわけで登場した作者のもう一作『ふぉーくーるあふたー』の魔星少女の登場でまさにお祭り騒ぎ。口絵でがっつりネタバレしているのはご愛敬。
まずは普段は交わらないキャラたちの掛け合いが楽しい。ド変態レズの遥が愛香ともトゥアールとも相性が良かったのが意外だった。あくの強いボケには我の強いツッコミが合うんだなと。あとは慧理那と皐月の癒しコンビ。変態ばかりの中にある一服の清涼剤のようだった。
そして真骨頂は共闘。二組のヒーローたちが、必殺技の撃ち合いで連携を取り、自分たちの強化を相手にかけることでパワーアップする熱い展開。流石、分かっていらっしゃる。ちゃっかり次回作のキャラも出してくるのがにくい。この宣伝上手め。
今度こそ終わりかな。次は2月の新シリーズに期待。