いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



「幼なじみが絶対に負けないラブコメ6」二丸修一(電撃文庫)

大学の学園祭から舞台出演のオファーを受けた群青同盟。久々の演劇にやる気十分な末晴と、役者同士で距離を詰めるチャンスと意気込む真理愛。まさかの「モモ大勝利♪」となるのか!? しかし、捨てたはずの両親が真理愛の前に現れて――。
舞台の演目は「人魚姫」。ヒロイン役の真理愛に加え、黒羽と白草も芝居に挑戦していると、そこに話を聞きつけたハーディ・瞬と現役最強アイドルの雛菊が現れる。勃発した雛菊との役者勝負によって、トラブルを抱えている真理愛のチャンスは一転、モモ大ピンチに!?
理想の妹VS最強アイドルのバトルに混迷を極める、ヒロインレース第6弾!


真理愛回。
これまで“三人目”で“妹役”だった真理愛が、6巻にしてようやくヒロインレースのスタートラインに立つ大事な話。
……なのは分かっているのだが、これは二重の意味で面白くない。
弱った真理愛を攻撃すると悪者になりかねない状況。某プロデューサーの再登場で芸能事務所関係の話になって、黒羽と白草が置いてけぼりになる状況。そんな悪い状況が重なって黒羽と白草は我慢以外の手が打てなくなってしまい、二人の存在がほぼ消えてしまった。
ヒロインは(三人の中なら)白草押しで、話としては黒羽が策を弄して空回る様子を楽しみにしているので、その両方が潰されてしまったらいったいどこを楽しめばいいのか。
それに芸能関係には一切興味がないので、そちらの方の話が濃くなるのも「なんだかなー」という気分に。ヒロインたちの腹黒く計算高い、でもちょっと抜けてる駆け引きが読みたいのであって、言っちゃ悪いが嫌味オヤジの夢や計画なんてどうでもいい。
そんなわけで今回は、楽しみにしていた要素がごっそり削られていて大変不満。真理愛が復調し志田家妹たちが参戦しそうな次回に期待。蒼依ちゃんガンバレ! 君が姉の言うところの第四の女になるのだ。