いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



「魔王の俺が奴隷エルフを嫁にしたんだが、どう愛でればいい?12」手島史詞(HJ文庫)

アルシエラからザガンの誕生日を聞き、来週と差し迫っていることに気づくネフィ。その一方、ザガンもオリアスからネフィの誕生日の情報を得る。姉妹であるネフテロスの誕生日も同じ日に設定し、祝う準備を進めるザガンだが、彼女のホムンクルスとしての寿命が差し迫っていることにも気づいており、解決方法を模索していた。その頃シアカーンとビフロンスの暗躍組も動き始め……魔王同士の思惑が交差していく――!!
大人気ファンタジーブコメディ激動の第12巻!


ザガンとネフィの誕生日が発覚? 相変わらず賑やかな魔王ザガンさん家の日常、第12巻。
千年前の英雄を足掛かりに隠されてきた天使と魔王の秘密、さらにはザガンとアルシエラの真の関係も匂わされ、話が核心に近づいてきた様相を見せているのだが、「そんなことより誕生日プレゼントだ!」な姿勢なのが、ザガンファミリーらしさだ。
それでも嫁(予定)の妹であるホムンクルス・ネフテロスの寿命の問題は、流石のザガン様でもスルーは出来なかったようで、話は全体的にシリアス寄り。しかも珍しく前後編構成で、色々と大変なところで終わっている。
それにしても登場人物が随分増えたなあ。今回だけで何人出てるんだ? ザガン周りのキャラクターは覚えているけど、聖騎士となるともう誰が誰やら。
その多くの登場キャラクターほぼ全員に気を使って描写されているので、中々の分厚さを誇っているのに一人一人の出番は控えめ。正妻推しとしてはネフィの存在感が薄くて寂しい。キャラクターの多い作品の宿命か。
そんな中で存在感があったのがリリス。セルフィとのあら^~に、ポンコツ×ポンコツでシリアスな回を和ませてくれた。というかリリスって公式でポンコツ扱いなのね。お姉さんポジなんだと思ってた。
そんなわけで、今回は甘さ成分が全然足りてない。問題は早々にズバッと解決して、楽しくも甘々なお誕生日会をお願いしますよザガン様。