いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



「幼なじみが絶対に負けないラブコメ7」二丸修一(電撃文庫)

両親との問題が解決した真理愛だけど、なんだか雰囲気が変わり、俺も一緒にいると前より照れくさい気が……って、これはまさか、黒羽や白草と同じくらい、真理愛を意識してるってことなのか!?
そんな真理愛を含めた三人からのアプローチが勢いを増す中、新たなトラブルが勃発。朱音が不良の先輩に告白されて、何やら揉めているらしい。ここは兄貴分として助けてやるしかない! ……のだが、中学時代の制服を着て学校に潜入とか恥ずかしいんですけど……。女子たちの中学の制服姿が見られるのはラッキーだけどな! しかし、蒼依や碧も最近なんか変だし、俺、何もしてないよな!?
黒羽の妹たちも参戦で、末晴もパニック寸前のヒロインレース第7弾!


芸能関係は一端お休み、志田姉妹にスポットが当たる第7巻。
志田四姉妹の双子の片方・朱音が告白してきた不良を中途半端に振った所為でトラブルに。ネットの誹謗中傷問題に末晴たちはどう立ち向かうのか!?という内容で、芸能の話はなく、誰かの当番回でもないということで、三ヒロインがそれぞれに末晴にアピールするラブコメらしい話に。……と思ったら末晴の様子が?
そんな末晴の変化をもたらした張本人にして志田美人四姉妹唯一の良心、蒼依ちゃん。本心を誤魔化す為とちょっとのヤキモチから投げた牽制球が、たまたま末晴のボディーにクリーンヒット。といった感じだが、彼女の性格を考えるとかなり頑張ったと言えるだろう。
本人は自分のことをズルいと言ったり、最終的には恒例の哲彦×阿部総評では立ち回りが見事と言われたりしているけれど、お姉さんたちだけでなく「自分も見て」という切なる想いが生んだ結果。周りがお腹の中が真っ黒なお姉さんたちばかりなので、その必死さと健全な自己嫌悪に心が洗われるようだった。今回で言うと真理愛の朱音懐柔術とかね。あれはもう詐欺師だよね。
そんな三ヒロインの真っ黒さが災いしたのか、事態は『幼なじみが絶賛負けてるラブコメ』状態に。因果応報ですな。これはもう蒼依ルートでいいのでは? 末晴の心身の健康の為にもw
そんなわけでギクシャクしたままクリスマスへ。ラストで共闘を申し込んでいた黒羽は、例によって抜け駆けする気満々だろうなあ。どのタイミングで裏切るかが展開の鍵になりそう。