いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



「セレストブルーの誓約 市条高校サッカー部」綾崎隼(メディアワークス文庫)

青森市高校サッカー部、セレストブルーは奇跡のチームだった。稀代の名将と絶対的エースの篠宮貴希に導かれ、全国の舞台に青の軌跡を描いたのだ。
あの頃、サッカー部の部員たちは、誰もが一度はマネージャーの綿貫真樹那を好きになっている。だが、皆が理解していた。真樹那が幼馴染みの貴希を愛していることを。そして、その貴希が別の誰かを愛していることを……。
新時代の青春群像劇『青の誓約』を改題し、番外編と後日談を収録して待望の文庫化。


単行本『青の誓約 市条高校サッカー部』を改題、加筆した文庫化。
文庫化だったのね(^^; 見ないタイトルだったので書き下ろしかと思ってた。よく見れば青がセレストブルーになっただけで、ほぼ同じタイトルだったわ。
『青の誓約』分の感想は過去の自分に託して↓

「青の誓約 市条高校サッカー部」綾崎隼(KADOKAWA) - いつも月夜に本と酒

追加分の感想をば。



Extra story
内容:東京五輪でベスト8に進出したU-24日本代表は……
PK蹴りたくないの話。
わかる。プレッシャーに弱いから本当によくわかる。この話の主人公の言い訳と現実逃避にPK薀蓄が散りばめられているのがまた面白い。

サッカーバカの馬鹿さ加減を侮っていた話1
まあ、シリーズ既読者にはおなじみの楓のことなんですがね。サッカーバカと言うよりただのバカかも。
五輪のPKでおふざけキック、味方サポーターを煽る……馬鹿だ猿だと罵られてきたけど、もうそれ以下のような。笑うわこんなんw それでいて自分の仕事(GK)は十分以上にしているのが、楓らしく憎たらしい。



After story2
内容:イングランドのトップチームで活躍中の貴希に日本移籍の噂が……
サッカーバカの馬鹿さ加減を侮っていた話2
こちらは正真正銘の“サッカー”バカ貴希の話。
After story1の後、何の進展もなかったんかい! どんなにストレートに伝えても、想いがまるで伝わらない真樹那が不憫。皆のヒロインだった真樹那が片想いを拗らせすぎて、ちょっと残念な子になっちゃってるじゃないか。
そんな拗らせすぎて最早発酵している幼馴染みのじゃれ合いに巻き込まれた被害者優雅さん。あなたも大概ですけどね。
伊織が結局海外でプレーしていること。優雅パパと世里奈先生はJ1のチームで指揮をしていそうなこと。『死闘』で語った優雅の目標は若干遅れていること。優雅の恋は12年経っても一切進展していないこと(知ってた)。短い話の中に色々な情報が散りばめられていて、シリーズファンは驚いたりニヤニヤしたりで忙しい話だった。
何はともあれ真樹那ちゃんおめでとう!