いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



「ぽんこつかわいい間宮さん ~社内の美人広報がとなりの席に居座る件~」小狐ミナト(富士見ファンタジア文庫)

陰キャ社会人・藤城の隣の席に、年上の美人先輩・間宮さんが移動してきた。なんでも藤城がSNSに詳しいと知った彼女は、フォロワーの増やし方を教えて欲しいとアタックしてきて。
実は藤城の正体は、34万人のフォロワーを抱える大人気カメグラマーの中の人。正体を明かさず、間宮さんと一緒に自社アカウントのフォロワーを増やすことになり……!?
2人で水族館デートをしたり、スイーツを食べたり、「今日は、私が頑張ったから褒めてもらうんです」とせがまれたり。
優秀だと思っていた彼女は、実はぽんこつで、食欲旺盛で、独占欲が強くて、そんなところもかわいいオフィスラブコメ!


社内エンジニアの新人社員が会社のSNSを任された美人先輩の手助けをするオフィスラブコメ

これに“かわいい”を感じるのは無理だ。



以下酷評



「お前ら仕事舐め過ぎだ」というマジレスはコメディだから置いておくにしても、一人称の地の文を含めてキャラクターの言動が幼稚。とても社会人の振る舞いとは思えない。辛うじて高校生レベルなのがサブヒロインの木内さんくらいで、他はそれ以下(おっさんの部長含む)。登場人物をみんな小学生でやれば“かわいい”になったかもしれないが、自称オフィスラブコメでこれはない。
主体性のない人を見るとイライラする自分の好みの問題は大いにあるが、このヒロインが“かわいい”のなら、まるで顔とおっぱいが良ければそれで良いと言っているみたいで、それはそれでイラっとする。
主人公の男の方も何をしたいのかよくわからないし、とにかくフラストレーションの溜まる話だった。

ここまではないけれどファンタジアのもう一つの新作も似たタイプのヒロインだった。ファンタジアには異常なほど先生♂と生徒♀の組み合わせが多いことを含めて、富士見ファンタジアの編集部は気の強い女性、頭のいい女性にトラウマでもあるのか?と変な勘繰りをしてしまう。