いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



「時々ボソッとロシア語でデレる隣のアーリャさん4.5 Summer Stories」燦々SUN(角川スニーカー文庫)

新たな恋のはじまりを予感させた夏合宿。しかし、アーリャさん達の夏はまだまだ終わらない! ――有希の催眠術で政近が溺愛系イケメンに?予想外のスキンシップに妹と従者は悶絶寸前! ――アーリャさんの激辛修行、向かったラーメン屋には意外な人物がいて?――妹に可愛い水着を着させたい!欲望全開な姉に巻き込まれたアーリャさんが着せ替え人形に!? ――強くて美しいお姉様、あのカップルの馴れ初めエピソード――
生徒会メンバー達の煌めく夏物語が描かれた番外編!
【さーくん。もう、会えないのかな……】 そして約束の場所で運命の相手を待つ彼女の想いが今、明かされる――。


夏休み、合宿前と合宿最中の一コマを描く本編4巻の内容を補完する短編集。
4巻で書ききれなかった夏休みイベント、主に日常コメディな部分を補足しました!な内容。夏休み全体のプロットとして初めからこれらの話があったのなら、4巻とこの巻で前編・後編にして時系列に並べた方が、読みやすいしコメディとシリアスのバランスも良かったような気がするのだが。まあ、後からおまけ的に書き足されたものなんだろうな。
それと、5冊目にして初めてアーリャ以外の表紙でそれがマーリャ、おまけにあとがき最後の煽り文。なので政近との過去のエピソードを期待していたのだが、、、ないのね。言っちゃなんだが、強烈な水増し感が……
……ツッコむと出版事情の闇が見えそうな諸々は置いといて、
コメディ色が強くなると生きてくるのが有希さん。
政近以外の視点が多かったこともあり、今回アーリャの可愛さを引き出していたのも有希の功績がとても大きい。お疲れ様&GJです、姉御! 話として一番笑えたのも、有希が政近に政近に催眠術をかける第9話。自分でキザな台詞言わせておいて「気持ち悪っ」とか「キッツ」はズルいわw 
短編集らしいキャラクターの掘り下げという面では会長と副会長の馴れ初めが語られる第8話が良かった。一念発起した会長の一途さが素敵。
次は夏休み明けの本編だろう。生徒会選が本格化してペアである二人の結びつきが強くなるエピソード、期待してます。


あとがき14頁、酷い引き延ばしでしたね(苦笑)
確かにスニーカーとしては長めのだけど、ファンタジアだと割と日常茶飯事なんだよなあ。この程度でへばっていたら葵せきな先生に笑われるぞ。