いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



「ソードアート・オンライン27 ユナイタル・リング VI」川原礫(電撃文庫)

神聖術師団長セルカ。整合騎士ロニエ、ティーゼ。二百年の時を越え、キリトは縁深い人々と再会を果たす。だが――。
「……うそ……生きてたの……?」
《彼》に似た面影を持つ男――整合機士団長エオライン・ハーレンツの存在が、彼女たちの心に大きな波紋を投げかける。
その衝撃冷めやらぬ中、ついに姿を現した《敵》。アリスたち整合騎士と、エオラインたち整合機士――アンダーワールド新旧の護り手たちの、戦いの火ぶたが切って落とされる。
一方《ユナイタル・リング》攻略は次なる局面へ。第二階層に到達したキリトたちもまた、次なる戦いに身を投じる!


今回の感想
「アリスとセリカの姉妹が会話できてよかったなあ」
以上。

進まない。驚きと呆れを通り越して、無の境地に至りそうなくらい進まない。
一年ぶりの新刊なのに作中時間が数時間しか進んでないってどういうことなの? まあ、視点がキリト、アスナ、アリスと入れ替わって、場面もリアル、ユナイタル・リング、アンダーワールドと三つもあれば、そりゃあ進まないですよねー(棒) 川原作品では日常呪茶飯事、一巻でリアル時間で数分しか進まないこともあるAWに比べれば進んでる、と言ってしまえばそれまでなんだけど。
時間が進んでなくても、ストーリーに大きな動きがあるのならそれはそれでいいのだが、過去2,3巻で起こったことの説明と、その後のちょっとしたエピソードをやってるだけ、みたいな。
しかもロニエとティーゼが出てきたのに、キリトとアスナとはほとんど話すことなく一旦お別れだし、ユナイタル・リングの方は三人がいない間に何となく進んでいるしで、盛り上がらないことこの上ない。結局エオラインの秘密もないし。
恐らくこの後に合流するであろう二つの世界を、それぞれに書くとライブ感がなくなってしまうから、群像劇にして交互に書いているんだと思うのだけど、テンポが悪くなって読みにくくなっているだけのような。……という感想を前巻でも書いてたわ(^^;
今回明らかになったことで次回以降楽しみなのは、ユナイタル・リングに出てきたらしいNPCダークエルフの存在くらいなものなんだけど、この進行速度だと次に出てこないで、次々巻かその次かってところかな。
起承転結の承で延々と引っ張ってる感じがする。もう新たな謎はいいので転に進んでください。