いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



「続・魔法科高校の劣等生 メイジアン・カンパニー (5)」佐島勤(電撃文庫)

USNAのシャスタ山から出土した『導師の石板』と『コンパス』。この二つの道具はともに、古代の高度魔法文明都市・シャンバラへの道を示すものではないかと考える達也は、光宣にコンパスを預け、観測を依頼する。
調査の結果、シャンバラの遺跡が中央アジアにあるのではと考えた達也は、メイジアン・ソサエティとFEHRの提携書署名式のためにインド・ペルシア連邦へと向かう。
一方、警察からの強制捜査を逃れたFAIRのリーダー、ロッキー・ディーンのもとにある男が訪ねてくる。その人物は大亜連合の特殊工作部隊『八仙』の一人だと名乗っており……。


USNAでの出土品の鑑定/考察が終わり、レリック探索の舞台はウズベキスタンへ。各陣営が中東に集結!な第5巻。
まあ、集まりはしたものの横槍やらチョンボやらで、衝突のしの字もなかったわけですが。
USNAがね。リーナの後釜のような若手スターズ候補が出てきたと思ったら、胸部装甲以外リーナの足元にも及ばない人材で苦笑い。魔法戦闘力がまるで及ばないばかりか、慎重さや謙虚さなし可愛げなしで、世間知らずや迂闊さはリーナ以上では使いようも救いようもない。ア〇リカさんもうちょっと頑張って。
達也たちに横槍を入れてきた大亜連合の特殊工作部隊『八仙』も、八人もいる時点でお察し。一人やられても他の七人から「奴は八仙の中でも最弱」なんて負け惜しみが聞こえてきそう。大魔王を討伐したいのなら、唯一無二の勇者を連れてこいって話ですよ。
そんなズッコケ大国たちは置いといて、
達也たちの動きは、前回からワールドワイドでダイナミックな展開と、考古学のアドベンチャー的なワクワク感があって、これまでとは一味違った『魔法科高校の劣等生』を楽しめている。探索に光宣が関わっているので、付随して水波ちゃんが頻繁に出て来るのも嬉しいところ。
次回は本格的な遺跡探索? 達也なら見つけるところまではあっさり済ませて、出てきたものへの対応が主題かな。
キグナスの乙女たちも絡んでくる気配がありつつ、期せずして戦略級魔法師を手に入れたレナというかFEHRの動向も気になるところ。てか、あんなに簡単に出国させていいのか? あと、文弥くんの性癖が心配です!