いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



「変人のサラダボウル4」平坂読(ガガガ文庫)

瞬く間に人気を博しメジャーデビューを決めた救世グラスホッパーだったが、メンバー皆神望愛の逮捕によりこれまた一瞬で転落してしまう。弁護士の愛崎ブレンダはそんな望愛の弁護を引き受けることになり、惣助や閨たち探偵にも協力を依頼するーー。ジャンル分け不能のおもしろ群像劇、今度はいきなりリーガルミステリーに!? 一方、再び居場所を失ってしまった元女騎士のリヴィアは新たな寄生先と巡り逢い、中学生になったサラは友奈と一緒に楽しく学校生活を送るのだった。岐阜の街は今日も混沌と平常運転です。


中学一年生のバス旅行と、マジもんの賭場に行ってほんまもんの人とやり合う銀髪女性と、真面目な裁判の様子が一冊に収まっている、全体的に塩分過多なライトノベル。……脳がパニック! タイトルに相応しいカオスっぷりを見せつけてくる4巻。
今回のお気に入りはサラ様パート。
中学に入ってもコミュ力無双しているサラ様の様子もさることながら、バス旅行前から繰り広げられる熱い飛騨上げと熱い飛騨下げの応酬がジェットコースターのようで面白い。外の人間にとっては上げのご当地自慢と下げのご当地小話のどちらも興味深い。笑えるのはもちろん下げのぶっちゃけトークだけど。でも漬物ステーキはないわ。塩分的に。
一方、元従者のリヴィアは相変わらず裏社会街道を驀進中。
最早ハラハラ感はなくなってしまった。代わりに今度はどんな変わった女性を引っかけてくるのかが楽しみになって来た。それでも、車イスで余命幾ばくも無いの半グレのボスって属性盛り過ぎだろ! 常に期待の斜め上(斜め下か?)を行ってくれるリヴィアさん流石です。この主従、人たらしなところはだけはよく似ているわ。
また、忘れちゃいけないのが裁判の様子。
残念赤毛ロリ先生が、以外にも真っ当に有能さを発揮した。この人、本当に敏腕だったんだ。というか本当に本物の弁護士だったんだw 結果はアレだったけど格好良かったです、ブレンダ先生。オチはその働きのご褒美?
今回はいつにも増して惣助の影が薄いと思っていたら、最後にとんでもない爆弾が。次回は三角関係(+友菜)で荒れること必至!