いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



「ソードアート・オンライン オルタナティブ ガンゲイル・オンライン XIII ―フィフス・スクワッド・ジャム 〈下〉―」時雨沢恵一(電撃文庫)

1億クレジットの賞金がレンに懸けられた第五回スクワッド・ジャム。濃霧の中放り出されたレンは他の参加者に執拗に命を狙われ続けるも、なんとかフカ次郎やピトフーイ達との合流を果たす。
しかし開始から1時間後、突如フィールドが外側から崩れていき、残ったのは直径3キロメートルの城だけに。辛くも崩壊から逃れたレン達だったが、シャーリーが放った炸裂弾によりピトフーイが死亡してしまう。
様々な思惑が入り乱れるSJ5。決着の時が近づく中、待機所に送られたピトフーイが目にしたのは、新たに追加された特殊ルールだった……。


1億クレジット(100万円)の懸賞が懸けられたレンの運命や如何に!? SJ5決着の13巻。
しっちゃかめっちゃかという言葉が似合う大乱闘が繰り広げられていた。
参加者の多くがレン(=100万円)を狙いワラワラと集まってくる状況もあるけれど、それ以上に「なんじゃそりゃー!」と叫びたい、後出し糞ルールが次から次へと出てきてカオスな状況を作り出していく。
普通こんなことしたら大顰蹙の嵐で炎上待ったなしなのだけど、どの状況になっても見ていて面白そう、プレイしていても悪態はつきながらなんだかんだで楽しそうなのが性質が悪い。個人主催大会を免罪符に好き勝手しやがって!面白いじゃねーか!って感じ。
中でも退場者がゴーストとして復活する追加ルールには笑うしかない。
銃弾はもちろん声も届かない生存者には影響を与えられないルールって、勝敗に何ら関係ないじゃないか。その戦場の絵面を派手にしたいだけの潔い無駄ルールに乗っかって、FPSらしからぬ大人数×大人数の合戦をやり始めるピトさんの楽しそうなこと。
まあ、おかげで大会の決着もレンの懸賞の件もおまけになってしまったんだけど。これはレンたち生き残っていたプレイヤーはキレていい。
結局、懸賞の件は決着がつかず次回に持ちこしってことでいいのかな? レンの苦悩は続く……ガンバレ!レンちゃん!