いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



「時々ボソッとロシア語でデレる隣のアーリャさん 裏話」燦々SUN(角川スニーカー文庫)

時々ボソッとロシア語でデレる隣のアーリャさん 裏話 (角川スニーカー文庫)

本編では描かれなかったアーリャさん達の裏話が大集結!
買い物中の政近と有希を目撃したアーリャさんの1人悶々ストーキング!――女スパイ有希の任務、それはオタ活の裏で政近とアーリャさんのデートを尾行すること!?――政近が生徒会に入る前、麗しき女性陣に囲まれた生徒会長の知られざる苦悩とは?――猫に警戒される者、猫の奴隷と化す者……生徒会メンバーによる個性溢れる猫カフェ訪問!――体育祭の騎馬戦練習という名目で、水着だらけの大運動会開催!?
これを読めば更に本編が楽しめる。文庫未収録の短編27話に豪華書き下ろし5話を加えた、珠玉のロシデレ短編集!


これまでの店舗特典SSに書き下ろし短編を加えた短編集。
やっぱりバカやっている時こそ映える作品だ。微エロなコメディの時が最も文章はノっているしキャラクターも生き生きしている。生徒会選とかいらんかったんや!
そしてこの短編集、とにかく目立つのがヒロインたちがいろいろな衣装を着ていること。もちろんアーリャが最多。これはコスプレ短編集と言っても過言ではない。水着やメイド服は当たり前、ネコミミ、バニー、ゴスロリ、チャイナ、踊り子、サキュバス……作者の趣味全開な衣装の数々。しかもそのほとんどが挿絵付き。ももこ先生ありがとうございます! 是非ともお母さまにもチャイナを着て欲しかった!(願望)
話としてはメインの政近・アーリャよりも、生徒会会長副会長コンビの方が目立っているのが印象的。こいつらどこでもイチャイチャしてんな。いや、これはイチャイチャと言っていいのか? ただのバイオレンスの可能性が。
その他に一人挙げるなら綾乃か。主の有希よりも存在感があった。というか、はっちゃけられる環境なのに大人しかった有希が意外だったのだが。
そんな綾乃がキャットタワーとして大活躍する猫カフェの書き下ろし短編がお気に入り。姫気質な猫と通じ合うアーリャさんに、ママみは人間の男の子特攻だと判明したマーシャさん、陰で抜群の残念力を見せつけるエレナパイセン。キャラクターの面白さが詰まった話だった。
やりたいことを好きにやってる楽しい一冊。短編集映えする作品だわ。