第七層フロアボス戦を経て、《夜の民》――吸血鬼の眷属へと変貌してしまったキリト。強大な力とともに、《日光》という致命的な弱点を与えられたキリトは、アスナ、キズメルとともにエルフ戦争のキーアイテム、《五つの秘鍵》を奪ったフォールン・エルフの追跡へと赴く。
しかし、キリトたちが辿り着いた先は意外にも、かつて攻略した第四層だった。
「一つ、頼まれてくれないか」
先代ビャクダン騎士団長ラーヴィクの依頼をきっかけに、一行はエルフたちの過去の因縁にまつわる、予想だにしない事態へと巻き込まれていく。
もはや彼らはただのAIではない――!
キリトさんが吸血鬼に!?……なってたんでしたね、そういえば。
3年9ヵ月ぶりのプログレッシブの新刊ということで、これまでの話やプログレッシブの空気感を思い出しながら読んでいたらあっという間に終わってしまった。
キリトの中坊らしい初心な反応と、アスナのツンツンとした対応。そうそう、この感じがプログレッシブだ。でも、混浴したり同衾したり、もう長いこと一緒にいて、キャンペーンクエスト「エルフ戦争」で何度もドラマチックな体験ししてきたからこその近い距離感も感じさせてくれる。キリトがこの段階で最早告白と変わらない宣言をしたのには驚いたけど。
そんな二人の仲の良さを堪能できた一方で、ストーリーの方は相変わらずの牛歩進行。具体的には捜索や偵察という点でも物語のフラグ的にも、奪われた秘鍵の再奪取に向けての準備の前段階といったところ。AIに対する疑問や疑惑を挿む頻度が高いのが進まない原因の気がする。まあ、進まないのは川原先生の作品ではいつものことなので気にしてはいないけど。
そんな中で一番の変化というか目立った出来事は、吸血鬼化したキリトの能力でモンスターテイムしていたこと。しかもボスモンス。流石キリト先生、何でもありだな。ふてぶてしくていいキャラしてるモンスターだったけど、再登場の機会はあるのだろうか。窮地に駆けつけてくれそうな性格と親密度ではなさそうだったが。
プログレッシブにクライン登場!なところで後編へ。再開の反応が楽しみな反面、クエスト関連では重要人物とは思えないが、どう絡んでいくのか。
