「周くんの格好いい所ずっと見たくて我慢してましたもん」
告白された周への不安を拭い、バレンタインデーの夜は甘い時間を過ごした周と真昼。
ホワイトデーのお返しでついにアルバイト先へ真昼を招待した周は、嬉しそうな恋人の姿を見て、真昼と出会い世界が変わったことを実感する。
二年生も終わりが近付くなか、穏やかで愛おしい日常を送る二人は、重ねた日々を思いながらあたたかな陽だまりに包まれるのだったーー。
可愛らしい隣人との、甘くじれったい恋の物語。
バレンタインデーの夜から二年の修了式まで。
バレンタインは二度目なこともあるのか案外サラッと。千歳の激辛チョコの実食シーンもなかったし。まあ、ネタ的にも去年と同じだから反応も同じか。
そんなわけで前半は2月中から3月頭まので日常がメインで「少年少女、語る」な内容だった。語るテーマは勉強について、将来について、そして愛について。
試験勉強の合間の息抜き駄弁りのはずなのに意外と真面目で真剣な語らいに、どの子からも誠実さを感じられてこれも青春だなーとしみじみ。それと同時に、こんな恥ずかしいことよく素面で言えるな、とも。語るには酒の力が必要な汚れた大人でごめんなさい。
後半は今回のメインコンテンツ、ホワイトデー。
ついに来ました、真昼さん念願のバイト先参観。
それはもう、うっきうきでにっこにこな真昼さんが可愛くて可愛くて。彼女の様子を語る地の文から幸せオーラが溢れ出ている。
周の方もバイトの先輩たちのとの会話の中で、彼女を自慢したいわけじゃない、むしろ隠しておきたいくらいだけど褒められたらそれはそれで嬉しいという、“ちょっと複雑だけど嬉しいが強い”な感情が随所に出ているのが可愛い。そしてちょくちょくナチュラルに惚気やがる。これは店長が思わず「捗った」と言ってしまうのも分かりますわw
また、ハプニングのおかげで真昼が普段着ないタイプの服のファッションショーのおまけつき。パーカーにオーバーオールも似合う天使様。ちょっと幼く見えるけど。…胸の文字にはツッコまないぞ。
次回から三年生。の前に望まない出会いから。明確に続くの形で終わるのは珍しい。盤石な二人なので大きな問題にはならないと思うけど。
それと最終話の冒頭1行で流された大橋先輩の謝罪突撃が気になる。その内.5巻で語られたりするのだろうか。
門脇くんのホワイトデーの金銭的負担がえげつないことになってそうことに同情の念を禁じ得ない。
