感想は後日。
とりあえず「ひでえことしやがる」とだけ。
野球小説その1
新潟の公立校と東京の強豪私立による甲子園決勝が15回引き分け再試合になったところから始まる物語
高校野球の光の部分である感動や青春、球児たちの熱い想いやそれに魅せられた大人たちの悲喜交々だけでなく、選手の不祥事に大人の思惑、裏で動くお金など高校野球の負の側面もちゃんと盛り込まれた、再試合の一試合を巡る群像劇の人間ドラマ。疲労や怪我を気迫で凌駕して活躍する選手たちに感動するのはもちろん、そんな若者達に浄化されたように汚い大人たちが野球に、ただの高校生の一試合にのめり込んでいく姿にグッとくる。高校野球の魅力が詰まった一冊。
野球小説その2
毎年いいところまで行きながら甲子園には縁がない埼玉の強豪公立校の野球部を舞台にした短編連作。第一話の昭和63年から第五話の平成29年まで、時代を経ながら甲子園へ募る想いと厄介OBが積み重なっていく伝統校で甲子園を目指す若者たちの物語。終わりが中途半端な第二話第三話は少々もやっと。でも、第一話と一続きの第四話、第五話の繋がりが美しかった。
直前に熱くて厚い物語を読んでしまったのもあってか、やや熱量に欠けるというのが正直な感想。
「体育館の殺人」青崎有吾(創元推理文庫)
「青春 ミステリ」で検索すると、どの紹介でもほぼほぼ名前が出てくる一冊。読みやすさにテンポ、話のノリが思った以上にラノベチックな作品だった。探偵役がアニオタだったのも一因だろう。キャラクターとしては探偵役含む学生たちよりも、刑事さんたちの人間臭さの方に魅力感じるのは自分がおっさんだからか。犯人は予想通りだったけど、その後の二段オチにやられた。女子って怖いわー